コッペパンブームの後に到来した高級食パンの波。すごいですよね。値段は少々お高めですが、手が出ないほどではない。それでいて、焼かずにそのまま食べてもしっとり、ふわふわ、もっちり、といった特別な食感と風味が味わえる。そんなところが魅力なのではないでしょうか。
そんな中、今度はなんと“江戸味噌”を使った和の食パンを販売する専門店『題名のないパン屋』が東京・大田区にオープンしたと聞いて早速伺いました!
場所は大田区平和島。駅から徒歩5分ほど、住宅街の中に、1軒の住宅のようなたたずまいの建物が。店名の“題名のない”にちなんで看板はなく、シンプルに「無題」とだけ書かれています。この無愛想な感じが、かえって興味をそそります。こちらのお店、実は大田区にある創業135年の老舗佃煮・惣菜専門店『佃浅(つくあさ)商店』の新業態なんです。
食パンで新しい和惣菜の可能性を追求
そんな「和の専門店がなぜパン?」と思いますよね。『佃浅商店』は現在、デパートなどに14店舗の和惣菜店を展開。2017年に7代目に事業承継した際に、これからの時代を考え、和惣菜×パンの可能性を模索していたそう。
そんな中、数々の高級食パン専門店を大ヒットさせているジャパンベーカリーマーケティング株式会社に出会い、プロデュースを依頼したそう。そこで惣菜店の強みを生かし、食パンの素材として和の調味料の代表格である味噌、その中でも「江戸味噌」にフォーカス。江戸味噌と砂糖や蜂蜜の甘味を独自配合し、薄い耳と味噌の保湿性でしっとりした食感の和食パンを誕生させたのだそうです。