生ものはテカりを出して食材の瑞々しさを出す
では生ものである刺身などの場合のシズルはどうでしょうか。

刺身で大切なのはやはり「鮮度」です。上の写真では刺身の表面がテカっていて、素材の瑞々しさやプリプリとした食感まで想像できてしまいます。瑞々しさの表現が大切という意味では、サラダなどの生野菜を撮影する際にも同様のことがいえます。
また刺身などの生ものは時間が経つにつれ、表面の水分がなくなり、色褪せていきます。刺身に限ったことではありませんが、料理は出来たて、供されてたてをすぐに撮影しましょう。
まだまだシズルを表現するための手法はさまざまありますが、料理の臨場感を出したいのなら「出来たてを撮る」に限ります。そもそも料理はおいしく味わってナンボのもの。くれぐれも、撮影にかまけてしまい肝心の料理が冷めてしまった、なんて事態にならないようご用心あれ。
以上、3回に渡ってお送りした「ミラーレス一眼のための写真講座」いかがだったでしょうか。今回は料理をおいしく撮るための基礎を中心にご紹介しましたが、多くはスマホなどでの撮影でも使えるテクニックです。これを機会にさらに料理をおいしく楽しんでください!
(文◎編集部 撮影◎鵜澤昭彦 料理・スタイリング◎みなくちなほこ)

●今回使用したカメラ
パナソニック LUMIX DMC-GX7MK2
http://panasonic.jp/