絶景を目の前にご当地ラーメンをすする贅沢

『ごまどころ 権現茶屋』は、薬王院の少し手前にあり、多くの登山客や参拝客が立ち寄る高尾山の名物茶屋。とくに店先で売られている「ごまだんご」が有名で、「黒ごまだんご」や「金ごまだんご」は、1串になんと2300粒のゴマが入っているとのことで、栄養たっぷり。
筆者が好きなのは「金ごまだんご」。大きな団子を炭火で焼いてあり、外側はパリパリ。食べるとビヨーンと伸びてモッチモチ。中の金ゴマの味わいが上品かつコクがあり、なおかつ甘辛い醤油味が抜群に美味しいんです。

また、『権現茶屋』で筆者がもう1つオススメしたいのは、「八王子ラーメン」(850円)です。前述したように、高尾山があるのは八王子。その八王子のご当地ラーメンで、刻みタマネギがのるのが特徴の醤油ラーメンです。そしてここは、高尾山唯一の八王子ラーメン専門店でもあるのです。店の奥には、絶景を眺められるテラスがあり、そこはラーメン注文客のみが座れる特等席。

そのテラス席に座って、鳥のさえずりや光と風のそよぎを感じつつ、ラーメンをすする。八王子ラーメンは八王子市内でたくさん食べられますが、山で食べると、その味わいはまさに格別です。

陽光にキラキラと輝く澄んだ醤油色のスープは、カツオ出汁に野菜の旨みも感じます。麺も自家製で、コシがあって蕎麦のように喉ごしがいい。このラーメンを食べ終わると、体にパワーが満たされたような気すらします。

山を降り、Apple Watchの表示を見れば、疲れも吹き飛ぶような健康的な運動量。ラーメンと団子を食べても十分お釣りがきそうです。そんなわけで、コロナ禍の今だからこそ、積極的に動いて好きなものをモリモリ食べる。そんなアクティブな趣味を持つことの重要性を実感している次第です。
(撮影・文◎ナナノナノ)