一生モノの鍋。昭和のパン焼器「タミさんの焼器」で焼いた、懐かしく素朴なココアケーキ

外側はカリっと、中はふっくらと焼きあがる

ボウルに材料をすべて入れて混ぜ合わせる
ボウルに材料をすべて入れて混ぜ合わせる

 ガスコンロの直火でふっくらパンを焼くことができる、この鉄鍋。シンプルながらよく考えられた品です。

 使う前に油ならしをしてから、ココアケーキを焼くことにしました。小麦粉140g、卵1個、牛乳100ml、純ココア大さじ2、砂糖大さじ2、ベーキングパウダー小さじ1、バニラエッセンス数滴をボウルでぐるぐる混ぜ合わせます。

鉄鍋の底と側面にバターを塗り、生地を流し込みました。
鉄鍋の底と側面にバターを塗り、生地を流し込みました。

 本当にこれで焼けるのか。一抹の不安を感じつつ、ふたをして、ごく弱火にかけて20分。

5分経過後、どうなっているか心配でふたを開けると膨らんでいました!
5分経過後、どうなっているか心配でふたを開けると膨らんでいました!

 よし、大丈夫。ふたをし直して、あとは時間いっぱいそばで見守るだけ。好きな本を片手に、イスに座りながら。なんともいい時間です。

 途中からココアの良い香りが漂い、蒸気がふたの隙間から漏れるような音もしてきました。焼き上がりまで、もう少し。

20分たったら火を消して、天地返し。天面が焼けたら、ぱかっと鍋を外します
20分たったら火を消して、天地返し。天面が焼けたら、ぱかっと鍋を外します

 鍋をひっくり返すときにドキドキしましたが、これもまたこの鍋の面白さ。ふっくら焼きあがっていて、包丁を入れると側面はカリっと良い音がしました。

仕上げにチョコソースをかけたら、なんとも素朴で、やさしい味
仕上げにチョコソースをかけたら、なんとも素朴で、やさしい味

 オーブンで焼くよりも、カリっとして、中はふっくらと仕上がりました。この鍋でフランスパンやリュスティックを焼いたら、すごくおいしく作れそう! 次は何を作ろうか楽しみになる鍋です。

[食楽web]
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 お手入れは一般的な鉄鍋と変わらず、洗う時は洗剤ではなくお湯を使い、洗ったあとは水分を飛ばし、油を薄くなじませておく。ちゃんと手入れすれば長く使えますし、良き相棒になってくれるでしょう。

(撮影・文◎亀井亜衣子)

●DATA
OIGEN「タミさんのパン焼器」
https://shop.oigen.jp/?mode=grp&gid=1795136