出汁が効いたふわとろ食感! シンプルを極めた「親子丼」

親子丼ときつねうどんがセットになった「親子丼(小うどん付き)」を注文しました。『道頓堀今井』の親子丼は、北海道産の天然昆布とさば節、ウルメ節で取った出汁と鶏肉の旨みを2個の卵で閉じ込めた贅沢な一品。先々代の妻・今井マチ子さんが試行錯誤を重ねて作り上げた自慢の丼です。

運ばれてきた瞬間、上品な出汁の香りが漂ってきました。ふわっふわの卵の上に、ぷるんとした卵黄がのっています。淡い色の卵と緑が鮮やかなネギ、オレンジがかった卵黄の彩りがきれいで、見た目からも食欲が刺激されます。
まずは鶏肉からひと口。

しっとり柔らかい食感で、噛むとお出汁と肉の旨みが染み出てきます。丼のお出汁はうどんよりも濃いめに取って、淡口醤油と濃口醤油、愛知県産の本みりんで味付けしているんだとか。親子丼には特製鳥油を加えているそうで、コクと旨みが効いた奥深い味わいに仕上がっています。
続いてはそーっと卵黄を割り、全体に絡めていただきましょう。

固まった卵のふわとろ食感と、濃厚な卵黄のまったり感がたまりません。はじめの方はふわふわの親子丼なのですが、食べ進めていくうちに卵黄がご飯に絡みつき、出汁が効いた卵かけご飯のような味わいに。
何か珍しい食材を使っているわけではなく、変わった調理法をしているわけでもない、シンプルを極めた上質な親子丼でした。8年連続金賞を受賞しているのも頷けます。
上品な味わいの黄金出汁! 看板メニューの「きつねうどん」

セットについているのは、多い日には1日600食も注文が入る看板メニューの「きつねうどん」。出汁は親子丼と同じく北海道産の天然昆布と九州産のサバ節、ウルメ節を使い、やさしい味わいに仕上げています。“出汁は鮮度が命”をモットーに、作り置きはせず30杯分の出汁を一日に何度も作っているのだとか。黄金色の出汁を飲んでみると、上品なのに旨みが濃い!
![[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2023/10/20231008-oyakodon08.jpg)
麺は大阪うどんらしい柔らかくモッチリとした食感です。油揚げはふんわりと煮込まれていて、噛むと甘いつゆがジュワッと溢れ出します。そのままでも美味しいですが、山椒が効いた特製の七味をかけて味変するのもおすすめですよ。
調査結果
『道頓堀今井本店』は、世代を超えて愛され続けてきた大阪うどんの名店。道頓堀の賑やかなメイン通り沿いにありますが、一歩足を踏み入れると落ち着いた空間が広がっています。観光ついでにぜひ、足を運んでみてください。
(撮影・文◎安達 春香)
●SHOP INFO
店名:道頓堀今井本店
住:大阪市中央区道頓堀1丁目7番22号
営:11:30~21:30(L.O.21:00)
休:水曜(祝日の場合は営業)