東京で死ぬまでに一度は食べたい至極の「たい焼き」。人形町の老舗『柳屋』のあんこがスゴすぎるワケ

東京で死ぬまでに一度は食べたい至極の「たい焼き」。人形町の老舗『柳屋』のあんこがスゴすぎるワケ
食楽web

●『浪花家総本店』(麻布十番)、 『わかば』(四谷)と並んで東京三大たい焼きのひとつと称されている『柳屋』のたい焼きの魅力をご紹介!

 人形町駅から歩いてすぐの「甘酒横丁」といえば、食べ歩きにぴったりのグルメストリートとして知られています。通りに入ると、ほのかに甘~い匂いが……。もうそれだけワクワクしてきますが、ここをふらふらと歩いていくと見えてくるのが創業1916(大正5)年の老舗たいやき専門店『柳屋』さん。

『浪花家総本店』(麻布十番)、 『わかば』(四谷)と並んで東京三大たい焼きのひとつと称される名店中の名店であり、まさに一生に一度は食べておきたい名物がこちらのたい焼きなのです。

 店頭では職人さんがたい焼きを焼いており、そこへお客さんが吸い寄せられるようにどんどん入っていきます。店内に並ぶシステムで、平日・休日問わず行列を作っている大人気店です。

創業者であるおじいさんは長野の豪農出身。大名が泊まる本陣だったそうで「柳屋」はその屋号にちなんで名付けられたという
創業者であるおじいさんは長野の豪農出身。大名が泊まる本陣だったそうで「柳屋」はその屋号にちなんで名付けられたという

 ちなみに、たい焼きには俗に「養殖もの」と「天然もの」があるのをご存知でしょうか? 養殖ものは一度に複数個をまとめて焼くタイプで、天然ものは1つずつ金型で焼くタイプ。柳屋のたい焼きはもちろん天然もの。

 3代目・竹内彰一さんによると創業以来ずっとこのスタイルを守り続けてきたそうです。「金型は鉄製の特注品です。焼く時間は3分ちょっとかな。途中1回しかひっくり返しません。強い火力でパリッと焼き上げています」と竹内さん。

 聞けば、創業者にあたる3代目のおじいさんはもともと長野県の人で、兄弟が多かったこともあって1人で上京し、最初に製あん所に勤めたそうです。

「そこで『あんこを生かしたお菓子を作りたい』と考えた祖父が、このたい焼き屋を始めたんです。当時はこのあたりにも何軒もたい焼き屋があったと聞いています」(竹内さん)