存在感ある分厚いカツ!「特上かつ丼」1127gとご対面

目の前にやってきたのは、厚みのあるずっしりとしたカツがのった丼ぶり。計測すると、丼の器は20.5×24cm、重さは1127g、味噌汁は直径11cmのお椀に150g、サラダは直径14cmの器に96g、お新香は50g。トータル1423g。ちなみに、揚げる前の豚肉は12×20cm、重さは332gでした。
「お肉の重さは上げる前は大体300gを目安にしていますね」と牧野さん。ということは、ごはん、卵、衣、出汁などで800gちょい、ということでしょうか。よくよく考えてみると、トンカツ屋さんで300gのカツというと、なかなかのボリュームです。

いざ目の前にして思ったのは、カツが大きいせいか、卵が控えめに見えるなぁ、ということ。だし卵や玉ねぎの中でアップアップしているトンカツではなく、カツが主役としてドーンとあり、卵はあくまでも脇役、といった感じです。
「豚肉のこだわりは、柔らかさより脂の甘さですね。肉の味を楽しめるものを選んでいます。ロースカツで使う一番いいところ、肩に近いロースでサシが入っているものです。揚げ油はサラダ油で、ラードは使っていません。揚げているうちに豚肉から美味しい油が出てくるので、ラードを使わなくても大丈夫なんですよ」と牧野さん。衣には糖分控えめのパン粉を使っているとのことです。

「特上かつ丼」の場合、カツ自体が大きいため親子鍋を2つ使います。それぞれに甘辛味のタレ、タマネギ、溶き卵一個分を流し入れ、程よい感じになったところでゴハンの上へ。カツ丼の場合、お米はあえて硬めに炊いているそうです。卵2個分入っているのに、カツが大きすぎて卵の存在感が控えめになっているのは、なかなか迫力のある風景です。
ゴハンはそもそも大盛りですが。さらに大盛りにしたいと希望する人には、「大丈夫ですか?」と一応確認するとのこと。なので2kgぐらい食べたい場合は、その旨をきちんとお店の人に伝えしましょう。
そして完食するためのアドバイスもいただきました。「カツが温かいうちに食べること、でしょうか。冷めて固くなる前に、カツを美味しく食べてほしいですね」。とはいっても、卵と甘辛タレをまとっているので、冷めても食べにくい、ということはなさそうです。

カツ丼を食べながら、そういえば、と思い出して質問。生姜焼きが山盛りになったきっかけも聞いてみました。
「いや、元々父親の代から千切りキャベツを山盛りにして、分厚い豚肉をキャベツに立てかけるように盛り付けていたんです。それが、最近になって急にSNSで話題になり、ある時から、お客様がみんな生姜焼きとなす味噌炒めを頼む人が増えたんです。一体どうしたんだ? と思っていたら、知り合いからSNSでバズってるよ、と教えてもらって、だからみんな同じメニューを頼んでいたんですよ」。
そのSNSで見た人が多く注文したという「なす味噌」(800円)は、おつまみとしても人気のメニュー。「ナスを揚げて甘辛味噌にあえるので、めちゃくちゃ熱い(笑)。だからビールと一緒にハフハフ食べる人が多いですよ」とのこと。お腹に余裕があったら注文したかった…!

トンカツ屋さんですが、実は「チキンカツ」(1300円)も人気メニュー。鶏の胸肉なのにとてもジューシーで、このメニューだけを食べにくる常連さんもいるほど。また、「キスフライ」や冬季限定の「クリームコロッケ」(1300円)も大人気で、他のメニュー+「クリームコロッケ」1個、なんて注文をする人もいるそうです。
「だから、うちに来るときは3~4人で来て、みんな違うメニューを頼んでシェアするといいと思いますよ」。確かに、カツだってロースとヒレの両方食べ比べてみたいし、魚系やコロッケ、おつまみもちょこっと食べたい。となると、一緒に食べる仲間がいたらもっと楽しいのかもしれません。
調査結果
ということで調査結果。山盛りの生姜焼きは店内に貼ってある写真を見る限り、かなりの山盛り。だけど、トンカツ屋さん自慢の「特上カツ丼」は豚肉約300g、でっかいトンカツで味噌汁などセットでトータル1423g。トンカツ屋のこだわりが随所に感じられる、スペシャルな美味しさでした!