吟味された塩で味付け。肉との相性も最高!

いただいたのは「鶏もも素揚げ定食」(1375円)。骨付きモモ肉1本を豪快に素揚げにしたものがメインディッシュのセットメニューです。待つこと10分ほどでお待ちかねの素揚げの定食が登場! 真ん中あたりでカットしてくれているので食べやすそうですね。さっそく骨なしのほうからかぶりついていきます。揚げたてアツアツなので、手づかみで食べるときはヤケドに注意です。

歯ざわりはバリッバリ。見事な揚げ具合です。とくに鶏皮の部分の香ばしさと言ったら!味付けは塩のみという潔さですが、「肉に合う塩を吟味して使っています」と店主・伊地知真理子さんの言葉通り、塩が実にいい仕事をしています。
塩の旨みと肉の美味しさが加わって、ダブルパンチなウマさ。骨付き部分の肉はやわらかく、骨ばなれも良好です。ほろりとはがれてくれて、旨みの強い肉を心ゆくまで堪能できます。

肉と塩の相性が抜群の素揚げで、ひと口食べると、魔法にかかったように、すぐに次のひと口を求めてしまう魅惑的な素揚げ。誘われるがままに食べ続け、気付けば1本をペロリと完食。お昼はこれくらいがちょうどいいのでしょうが、あと2~3本はいけるんじゃないかと思ってしまったほどの美味しさです。

また、ご飯はお茶碗に盛られて出てくるのではなく、おにぎりというのが何ともユニーク。鮭・梅・高菜・たらこ・すじこの中から好きなものを1個選ぶことができます。今回、筆者はたらこでオーダー。素揚げともよく合います。満足感たっぷりの定食でした。

ちなみに、こちらの揚げ油は米油を使っているそうです。素揚げは油っぽさがなく、さっぱりとした味わいが特徴。いくらでも食べられそうな軽やかな素揚げでした。居酒屋なだけあって、夜はお酒のアテがかなり充実しています。素揚げも楽しめるので、次回はお酒と合わせて食べてみたいと思います。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。