開店前のドタバタ劇も“カレー愛”に救われた

さて、11月1日の開店から遡ること4日前。すなわち今年の10月27日まで、『ハチドリカリー』は移動販売をしており、当の本人・平中さんも同じスタイルで続けるつもりだった。ところが、その日、平中さんは、スピード違反で捕まってしまった。つまり、一発免停である。
「運転できないイコール、店もキッチンもないということですから、販売ができません。そこで慌てて店舗を探すことになったんです。でも、ありがたいことに何人もの常連のお客さんから物件を紹介されて、翌日には4件の候補が挙がり、中でも、ここはイベントスペースを間借りするという契約で、すぐに決まりました。 だからとりあえず“マガリハチドリ”。でもここはとてもいい場所なので、しばらくはやっていこうかなと思っているんです」

「人生何が起きるかわからないものです」と笑う平中さん。しかし、お客さんの“ハチドリカレー愛”に支えられ店舗をもったというストーリーも素敵だ。
「漠然と1年後くらいにはお店を持とうかなとも思っていましたが、計画が早まりました。これも運命。店名は、世界最小のハチドリをイメージしているんです。足がないから歩けない。でも、高速で羽をバタバタとホバリングしながら飛び続けている。そして時々、停まって休む。ハチドリは蜂と違って、決して人を攻撃しないんですよ。そんなハチドリのように僕もバタバタと飛び続けながらやれたらいいな、と思っています」
平中さんは、強気どころか、実はとても謙虚で穏やかな方。でもスープカレーに関しては一過言がある。ぜひ、「マボロシ」をいただきながらお話をしてみて。
(取材・文◎土原亜子)
●SHOP INFO

店名:ハチドリカリー
住:東京都千代田区神田美土代町3-4 ニュー楓ビル1F
TEL:080-5412-6073
営:11:30~13:30、17:00~19:00LO ただし、土はランチのみ
休:日
https://twitter.com/hachidoricurry
https://www.facebook.com/hachicurry/