きつねうどん発祥の店『うさみ亭マツバヤ』(大阪)で「元祖きつねうどん」を食べてきた!

いよいよ、元祖「きつねうどん」を実食!

きつねうどん600円
きつねうどん600円

 テーブルについて早速、お目当ての「きつねうどん」を注文しました。店内の様子を見渡したところで、あっという間に到着。はやっ!

 お店の外でも香ったダシのいい香りを浴びて、思わず笑みがこぼれます。うどんは全体的にふっくら丸々としたフォルム。これは筆者が関西人だから感じるのか、なんだかとっても愛らしい雰囲気。それでいて、油揚げはカットされていない堂々としたボリュームで鎮座しています。

 では、いただきます。つゆはダシの香りが強いものの、キリっとして少し辛め。大阪ではまろやかなダシが多い中、少しシャープな印象です。色もちょっと濃いめですよね。

 うどんの麺はコシがあるけど柔らかく、つるんとしていて、もちもちの優しい食感です。

 重量感のあるお揚げは一口噛むと、中から甘い煮汁がジュワーッと染み出してきて至福。辛口のうどん出汁と対照的にかなり甘口なのがいい。つゆとお揚げの味はなんとなく似た感じになるケースが多いなか、こちらではそれぞれ味のベクトルが違っていて、1杯の中で味の広がりを感じます。

 ちなみに、きつねうどんは栄養とボリュームがあるという理由から、「付け合わせとして“いなり寿司用の油揚げ”を別皿で提供し始めた」のがきっかけだそう。

 そのうち、油揚げをうどんの中に入れて食べる客が増えたことから、現在のきつねうどんのスタイルが確立されました。安くて美味しい食べ物が大好きで、せっかちな大阪の商人らしいエピソードですよね。