ついに登場! 迫力満点のふわふわ「だし巻き卵」に悶絶!

ついにドドーン! と目の前に現れた「だし巻き定食」。白いご飯とお味噌汁、お漬物、小鉢が付いて660円(税込)というなんとも良心的な価格です。お皿からはみ出し気味な迫力満点のだし巻き卵には恐れ入りました。
店主曰く、「だし巻きは小さいよりもやっぱり大きくないと!」とのこと。見た目から伝わるこのふわふわ感に魅了されながらも、「この量食べ切れるかな……」という不安な気持ちもよぎります。

ひと口食べてみると、ふわっふわと溶けていくような食感で、まるで豆腐を食べているよう。優しい卵の味と薄味の出汁が絶妙なバランスで、どんどんお箸が進みます。食べ切れるか不安な気持ちはどこへやら。しかしながら、このだし巻き卵に使われている卵の数は3個というだけあって、さすがのボリューム感です。
白ご飯との組み合わせが抜群!

このだし巻き卵、薄味ながらも関西風のうどん出汁のような味わいで、白ごはんとベストマッチな組み合わせなんです。
この出汁は昔とは違うらしく、「少しずつ出汁の味を改良しながら出しています。昔と今では若い人たちが感じる味も違うでしょ」と店主。この時代に合わせて味を変えるこだわりこそ、「たま定」の人気の秘訣なんですね。“メインのおかずがだし巻き卵というのは関西だけ”という噂がありますが、そう言われるのも頷けます。

なぜこんなにも「たま定」が人気なのでしょうか? スタッフの方曰く、「ニュース記事や関西のグルメ雑誌に取り上げられてからすごい行列ができてびっくりしました」とのことですが、こんなにも日々満席なのは、確かな味が認知されているから。
“素朴で温かい家庭料理がリーズナブルな価格で食べられる”ことに、真意があると感じてなりません。「平日は近隣の方が多いですが、土曜日は一見さんも多くいらっしゃいます」。地域住民だけではなく、他の地域の人からの知名度も高い様子。『一富士食堂』の「たま定」は、わざわざ足を運んでも食べたいと思うほどの逸品定食でした。
(撮影・文◎道面 梓)