本店のヒレかつサンドは駅のものより美味しいのか?

本店に到着すると、レストランの横にはテイクアウトの出店も併設されていて、お弁当やカツ丼、揚げたてのとんかつやメンチ、「ヒレかつカレーパン」などたくさんの商品が販売されています。どれも美味しそうで心惹かれますが、今日はその誘惑を振り切ってレストランへ。

店内は、カウンター席とテーブル席があり、筆者はカウンターに通されました。迷うことなく「ヒレかつサンド」(6切900円)を注文します。

しかし見渡す限り、お客さんのほとんどは「とんかつ定食」を食べています。お盆にのった白いご飯、シャキシャキの千切りキャベツ。そして、揚げたてのサクサクのロースかつ。しかもどのお客さんも、実に美味しそうに食べているんです。ついつい「ああ、とんかつが食べたい」と思ってしまいます。

しかし、登場した「ヒレかつサンド」を目の前にして、その思いは一気に消し飛びました。なんと美しいカツサンドでしょう! ヒレカツの断面は薄ピンク色。衣はソースでしっとりとパンに接地しており、じわりと油がしみ出て、それらが醸す複合的なかぐわしい香りが漂います。1切れ手に取ってみると、ふんわりしていてスポンジのようです。

かじってみると、ヒレかつは温かく、パンもカツも驚くほどフワフワ。口の中でとろけるような食感。昨日食べたテイクアウトの「ヒレかつサンド」も柔らかかったのですが、それとは全然違う、夢のように儚い口当たりなのです。
これが『まい泉』の“元祖ヒレかつサンド”なんだ、めちゃくちゃ旨いじゃないか…! としばし感動。大根おろしをのせたり、辛子をたっぷりつけたり。あっという間に6切れを完食。

「これは、冷えても絶対に美味しいに決まっている」と思い、お店の方にレストランの「ヒレかつサンド」の持ち帰りができるかを聞いてみたところ、テイクアウトは可能ではあるものの、残念ながら、いま食べたものではなく、工場で作ったものなんだそうです。つまり、レストランの「ヒレかつサンド」の味を持ち帰ることはできないのです。
となれば、なおさら「今日、お店で食べて良かった!」と嬉しさがこみ上げてきます。いつも買う『まい泉』のデパ地下の「ヒレかつサンド」も美味しいけれど、やはりレストランの揚げたてのカツサンドは別格でした。ちなみに、本店に限らず、いろんなところにある『まい泉』の支店のレストランでも、この出来たての「ヒレかつサンド」を食べられます。ぜひ、皆さんも食べに行ってみてください。感動しますよ。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO
店名:とんかつ まい泉 青山本店
住:東京都渋谷区神宮前4-8-5
TEL:0120-428-485
営:11:00~20:00LO
休:無休