一杯で二度美味しい「鯛らーめんセット(塩)」をチョイス!
やってきたのは箱根の玄関口、箱根湯本駅。目指すお店『麺処 彩(さい)』は駅徒歩1分、『丸嶋本店』という温泉まんじゅう屋さんのビル3階にあります。
通りからお店が見えない、知る人ぞ知る立地にワクワク。「鯛らーめん」と書かれた看板の矢印に導かれ、路地側の入り口から上階に向かいました。
3階に着いてまず目に入るのが券売機。焼きおにぎりが付いた「鯛らーめんセット(塩)」を選びます。「一杯で二度美味しい」の理由がこの後、わかります。
こちらが「鯛らーめんセット」です。トッピングは白髪ネギに細切りのキクラゲ、焼きタケノコ、ズッキーニと、ラーメンにしては斬新なラインナップ。真鯛の昆布〆が載っているのも贅沢です。
透き通った美しい黄金色のスープのベースは、上品で清澄なだしがとれる高級品として知られる“真昆布”。これを12時間じっくり水出しし、真鯛のアラを加え圧力釜で炊き上げることで、魚介系コラーゲンたっぷりの贅沢なスープができあがるそうです。
一口味わってみると……美味しい! 超あっさり味かと思いきや、真鯛と真昆布の旨みとコクがしっかり効いています。さらに、広島県呉市の上蒲刈島(かみかまがりじま)産の“藻塩”がスープ全体を良い塩梅に引き締め、端麗な味わいに仕上がっています。動物系が苦手な人や二日酔いの翌日にもおすすめしたい味ですね。
店主は釣り好きが高じて10年前、都内から箱根に移り住み店をオープンしました。「釣った真鯛のアラを美味しく食べる方法はないか」と圧力鍋で調理していたことが、『彩』の「鯛らーめん」のルーツなのだそうです。
さぁ、麺を食べてみましょう。中細ちぢれ麺はつるつるシコシコ、喉越しよくスーッと入っていきます。ラーメンにズッキーニやタケノコがこんなに合うなんて思いませんでした。真鯛の昆布〆は、ちょっとスープに浸して半生状態で食べると美味しいですよ。
半分ほど食べたら、卓上の柚子胡椒をプラスして、味変を楽しむのもおすすめです。