ヤサイ増しがセルフの1.8kg超え! 横浜『やらかし亭』の「大ダブル」を食べてきた

ヤサイ増しがセルフの1.8kg超え! 横浜『やらかし亭』の「大ダブル」を食べてきた
食楽web

 今回向かったのは横浜・本牧にあるラーメン店『やらかし亭』。ヤサイ盛り放題で、好きなだけタワーにできると聞き、ワクワクしながら店に向かいます。

 ホテルブッフェや食べ放題などとは違い、ラーメンでトッピングを自分で盛る、というのは初めて。いったいどれだけ足していいのか? そして他の客はどれだけ盛っているのかも気になるところです。

壁のレコードは全て店主の家にあったものだそう
壁のレコードは全て店主の家にあったものだそう

 店に入ると、壁にはライブやイベントのフライヤー、そして反対側の壁には80年代を中心としたレコードが。なんだかライブハウスっぽい? 14時過ぎなのに席はほぼ満席で、中には満席なのを見て諦めて帰る人も。しかも、客層は9割男性。制服を見る限り、運送系、交通系の人たちが多いようです。体を使うお仕事の人たちにどうやら人気の店なのかも。

メニューはシンプル。汁麺or汁なし麺でボリューム、トッピングの違いのみ。それだけ味に自信のある証拠と言える
メニューはシンプル。汁麺or汁なし麺でボリューム、トッピングの違いのみ。それだけ味に自信のある証拠と言える

 食券機で「大ダブル」を購入し、空いた席に座って待つと、だんだん店のルールがわかってきます。基本はセルフサービス。ラーメンが出来たら呼ばれるので、厨房側に向かい、カウンターでラーメンを受け取る。カウンターにはヤサイが盛られたボウルや調味料などがあり、そこで自分好みの量、調味料を足して席に戻る。という流れです。だから自分で好きなだけ盛れる、ってことなんですね。納得。

ヤサイを盛るとスープが溢れそう! でも限界まで山盛りにはしてみたい。果たして…
ヤサイを盛るとスープが溢れそう! でも限界まで山盛りにはしてみたい。果たして…

 待つこと10数分、いよいよ自分が頼んだ「大ダブル」が出来上がり、カウンターに向かいます。

 受け取った時点で既にチャーシュー、麺、スープで丼の中はいっぱい。ヤサイ無しでも既に大盛り。で、今度はトングを持ち、モヤシを盛り付けていくことに。最初は限界に挑戦! と意気込み、モヤシを上に乗せて行ったのですが、途中から「果たして、食べきれる量なのか?」と頭の中でぐるぐるし始めます。好きなだけ盛れる、ということは、逆に考えれば、食べきれない量を盛って残すなんて大人としてあるまじき行為でしょ。バカみたいに盛って残したらダメじゃね?

 ヤサイの山が形成される頃には、器の縁からスープがこぼれる寸前に。これ以上盛るのは自分の胃袋にとっても、スープの表面張力にも限界かも。ということで、ヤサイを乗せるのを終了。席に戻ります。

「大ダブル」900円。このボリュームで1000円以下はありがたい!
「大ダブル」900円。このボリュームで1000円以下はありがたい!

 席に着き、早速計測。直径約22cmの器に、高さ約20cm、重さは1871g(器の重さを除く)。さらに調子に乗って野菜をのせていたら2kgになっていたかも。スープがこぼれない限界で1.8kg超えになりました。

 初めて来た人、そして1kg超えのボリュームは無理、という人はラーメン(小)がオススメ。小といっても普通の店の2玉分はあります。ミニラーメンで一般的なラーメン店の並サイズ。

 ちなみに今回頼んだ大ダブルはおよそ3玉分。ヤサイやチャーシューの下に、麺が3玉分たっぷり隠れている、ということですね。

直径約22cmの器に高さ約20cm。もっと食べられる、という人はもちろんさらに盛り付けていいのですが…
直径約22cmの器に高さ約20cm。もっと食べられる、という人はもちろんさらに盛り付けていいのですが…

 まずはこぼれないよう、スープから一口。豚骨醤油のスープは背脂もたっぷりかかっていて、濃厚なのにシャキッとした美味しさ。ごろっとした存在感のあるチャーシューは8枚。いずれも力強いインパクトですが、自然に入ってくるもやしのシャキシャキがいいバランスを作り出します。

 続いて麺。ほぼ、もやしと同じぐらいの太さなので、スープ・もやしとの一体感で口の中いっぱいに。ヤサイ、もっと山盛りにしても良かったかもと思えるぐらい、ツルツルやシャキシャキが絶妙なハーモニー。最後まで食べないとわからないけれど、今のところ、モヤシ多めがいい感じに作用しています。

箸で持ち上げると落ちそうなホロホロのチャーシュー。色は薄めに見えても味はしっかり
箸で持ち上げると落ちそうなホロホロのチャーシュー。色は薄めに見えても味はしっかり

 今度はチャーシューを一口。厚さもしっかりある食べ応え充分のチャーシューは、脂身のところがトロットロで甘い。8枚もあるのでとっても贅沢。2口目はもやしをくるんでパクッ。うわ~。贅沢~。肉のしっとりがモヤシのみずみずしさと絡み合って、これもたまらない。

 チャーシューを満喫した後は、3玉分の麺が伸びないうちに、勢いをつけて食べ進めます。ちなみに麺は、あの有名店とほぼ同じ「オーション」の粉で作る自家製麺。切る前に寝かせて、食べやすくしているとのこと。

 ちなみに店主の當眞さんは、その有名店で修行後にこの店を2013年にオープン。さらに食べやすく、進化した味を作り出しています。

豚骨醤油のスープは背脂もたっぷり。最初は透明感が、後半は濃厚まったり味に
豚骨醤油のスープは背脂もたっぷり。最初は透明感が、後半は濃厚まったり味に

 ちなみに「大ダブル」は1日4~5杯は注文が入るとのこと。「頼む人はほぼ決まっていますね」と當眞さん。6割ぐらいのお客様はミニラーメンを注文するそうです。土曜の閉店前の時間には、肉が足りなくなっている場合があるので、大ダブルを注文する場合は早めにいくのがオススメとのこと。

 最初は勢いよく食べていたけれど、さすが1.8kg超えのボリューム。後半になるとドスッとお腹にたまってきます。器から山はなくなり、平らにはなったけれど、スープを吸った麺が器いっぱいに。序盤にもっと加速すべきだったと反省しつつ、大量の麺を食べ続けます。

 ちなみに店主に攻略法を聞くと「お腹を空かせてくるのみ!」とのこと。そうですね。ヤサイの量は自分次第だし。どれくらい食べる気なのか、自分の腹の減り具合、ってことですよね。

店主の當眞さん。「自分でも食べきれないほどのボリュームですよ(笑)」
店主の當眞さん。「自分でも食べきれないほどのボリュームですよ(笑)」

 ちなみに、なぜヤサイを客が盛り付けるようになったのかを聞くと、ボリューム多め&値上げ防止のため、客がヤサイのセルフ盛り付け、そして注文したラーメンができたらカウンターに受け取りに行く、というセルフ方式にしたとのこと。

 調子に乗って野菜を山盛りにすると、胃袋の限界を感じることができる「大ダブル」。良心的な価格なだけに、残した時の罪悪感は胃袋以上にズッシリやってきます。山盛りヤサイを楽しむなら、小ラーメンまたはミニラーメンで。2kg近く余裕だね、という強靭な胃袋をお持ちの方のみ、「大ダブル」+ヤサイ山盛りをどうぞ!

(取材・文◎石澤理香子)

●SHOP INFO

やらかし亭(YaRaKaSITEI)外観

店名:やらかし亭(YaRaKaSITEI)

住:神奈川県横浜市中区錦町17 マリンハイツ2号棟1F
TEL:045-263-6586
営:11:30~14:30、17:00~20:00(各L.O.)、土曜は昼のみ営業
休:日曜、祝日
Twitterアカウント:@yarakasitei1