
「ぼっかけ」って何だ?
皆さんは「ぼっかけ」という食べ物を知っていますか? 神戸出身の人ならすぐピンと来ると思いますが、牛すじとこんにゃくを甘辛く煮た「すじこん」のことです。
「ぼっかけ」という言葉は、もとは神戸市長田区周辺での通称。近畿地方では、「肉」といえば牛肉を指しますが、すき焼きやしゃぶしゃぶで使用する柔らかいロースは神戸っ子にとっても高級食材。そこで、庶民は安価で硬い牛すじ肉をこんにゃくと柔らかく煮て食べていたんです。このすじこんをうどんやそばなどの汁物にぶっかけたものが訛って「ぼっかけ」と呼んだのです。

前置きが長くなりましたが、このぼっかけを油そばにのせた「ぼっかけまぜそば」の専門店が、東京・赤坂見附に11月19日にオープンしました。神戸にゆかりがある筆者ですが、すじこんやぼっかけうどんは、子供の頃に何度も食べたことはあるものの、この「ぼっかけまぜそば」は初めて。

どうやら、神戸三宮に本店を置く『神戸灘八』が元祖だそうで、今回、その店が東京初出店したということで、さっそく取材に行ってきました。