「かすうどん」と「肉吸い」は関西人も大満足

筆者が串カツ田中を知るきっかけになった「かすうどん」は、大阪名物のうどんです。もともとは南河内地域で食べられていたうどんで、だしの中に「油かす」が入っています。
「油かす」とは、牛の小腸を脂が抜けるまでじっくり素揚げしたもので、高タンパク、低脂肪、コラーゲンたっぷりという三拍子が揃った食材です。大阪ではお好み焼きやおでんなどの隠し味に使うこともあるそうで、油かす特有の旨みが出ます。

うどんのだしは甘め、麺は柔らかめ。これはいわゆる関西風のうどんなので、関西出身の筆者には懐かしい味に感じます。だしに溶け出した油かすの旨みが絶妙で、思わずスープも飲み干してしまうほど。

かすうどんと並び、関西人が愛してやまないメニューが「肉吸い」です。肉吸いは、大阪のなんば千日前にある『千とせ』といううどん屋が発祥とされる料理で、関西風のうどんつゆに薄切りの牛肉などが入った汁物料理です。

だし自体はかすうどんと同じなのですが、こちらは油かすではなく牛肉がたっぷり入っているので、味わいは少し異なります。どちらかといえば、肉吸いのほうが少しあっさりしているかもしれません。
