前菜のナムルは繊細な味わい

同店はランチタイム営業もしており、ディナータイムは5種類のディナーコースのみ提供しています。完全予約制の上位2コースにのみ付いてくるのが「7種類の旬菜ナムル」。ほかのコースにもナムルは付いてきますが、「置賜の恵みコース」(1万5000円)と「置賜の誉(ほまれ)コース」(2万円)のナムルは特別仕様なんです。
九谷焼の美しいお皿に盛り付けられるのは、わけぎ、カブ、姫にんじん、姫だいこん、かぼちゃなどの野菜のナムル。これまでいろいろなナムルを食べてきましたが、あまりナムルでは見かけないラインナップです。
ナムルといえばあくまでも脇役の存在に思いがちですが、サロンドエイジングビーフのナムルはこれだけでもほかと違うと感じさせられます。前菜からここまでこだわっているとなると、お肉への期待が高まります!
熟成した米沢牛は肉も脂もとろけること必至

A5ランクの米沢牛を1頭買いして、3週間熟成させているのがサロンドエイジングビーフの最大の特徴です。最初にいただいたのは、ランプ、サーロイン、ミスジ。どのお肉も口の中でとろけます……。


A5ランクの米沢牛は何度か食べたことがあるのですが、熟成させることで旨みがより一層増幅しており、ひと口食べるごとに思わずため息が出るレベル。また、肉の旨みはもちろん、脂にもコクが感じられます。とはいえこってりしているわけではないのが、さすがA5ランク!
ここからはメインの焼肉。和牛ランプは柔らかい肉質で、噛めば噛むほど濃厚な旨みが感じられます。それに対し、和牛ハラミは口の中で解けやすく、脂は程よくてさっぱりしています。こんなにも肉の部位によって違いを感じられることにも驚きです。

同店では、お店の人がお肉を焼いてくれるスタイルなので、どのお肉もベストな状態で食べられるのがうれしいところ。

続いてはサーロインとショートリブ。最近はつい赤身肉を選ぶことが多くなっていましたが、牛肉の脂の旨みを再確認。さっと炙るだけで脂の甘味が口の中に広がるのは、なんとも贅沢な体験です。

試食の最後はサーロインのミルフィーユ仕立て。2mmにカットされたサーロインを5枚重ねたというこだわりのひと品だけあり、その味わいは格別。先ほどの生姜ダレとの相性もばっちりですが、すだちベースの柑橘ダレを付けて食べると同じ肉を食べていても印象がガラリと変わります。

締めに出てくるすだちの冷麺は米粉の麺を使用。盛岡冷麺や韓国冷麺よりも麺のコシは控えめですが、もちもちした食感が楽しめます。

さらに、最後にはグラススイーツが提供された、7種類前後のなかから選べるようになっています。甘いものは別腹といいますが、これは最後まで全力で食べたくなりますね。

熟成肉を知り尽くしたプロが手掛ける『銀座焼肉 サロン ド エイジングビーフ』は決して安くはないぶん、特別な食体験ができること間違いなし。特別な日にぜひ足を運んでみてください。
(取材・文◎今西絢美)
●SHOP INFO

店名:銀座焼肉 サロン ド エイジングビーフ
住:東京都中央区銀座5-7-6 iliv 11階
TEL:03-6264-5157
営:11:30~14:00、17:00~23:30(土祝日は11:30~23:00)
休:なし
https://ginza.agingbeef.jp
※価格は全て税抜