高円寺のセンベロ巡りでハズせないのがやはりガード下。和洋中さまざまな店が密集する中、もしかして一番オープンスタイルなのでは？ と思われるのが『四文屋 高円寺ガード下店』。壁は2面だけ。残りの2面は柱を挟んでスパッと開かれています。店内より外席のほうが席数があると思われる、高円寺で1、2を争う開放感。たとえ天井の上に電車が走っていても、ダントツでオープンな雰囲気の店です。
ここの名物は「ホルモン」。店が始まる夕方ごろから、ホルモンの焼けるおいしそうな匂いが辺り一面に漂い始めます。この匂いにつられてついフラフラと…。オープンな店なので、匂いの拡散力、ただものじゃありません。
「ウチはホルモンの種類が豊富なのがウリですね。ミノサンドなど希少部位もおすすめですよ」と語るのは店長の荒田さん。ということで、人気のホルモンを含めてセンベロ開始です。
まずは人気ナンバーワンの「鉄板焼きホルモン」と、イチオシの「煮込み」。それぞれ税込各216円。席料が108円なので、ここでトータル540円。ということで、あとは生ビール432円で決まり！ 早速注文します。
ちなみに高円寺・中野エリアには四文屋がいくつかあり、『焼とん・焼とりの四文屋』、『魚の四文屋』、『牛の四文屋』などいろいろあるのですが、ここガード下店は四文屋唯一の“ホルモンの四文屋”。そして、お酒が四文屋イチ安いのも特徴とのこと。コップ酒やマッコリなら216円でオーダーできます。まさにセンベロ最強の店です。
牛のマルチョウを特製ダレで焼いた鉄板焼きホルモンは、生キャベツと、右下にニンニクおろしも。このタレがほんのり甘くてホルモンの旨味とすっごく合う！ ホルモンは臭みなし、口の中でプチプチ弾けるような感触がたまらない。
「“肉もうまいがタレもうまい”と褒めてくれるお客さんも多いんですよ」。と荒田さん。わかる、だってこのタレ、ゴハンにかけても絶対おいしいはず。お客さんの中には、ゴハン200円を追加注文して、タレをかけて味わうという人も結構いるそうです。もちろんビールとの相性もバッチリ。
続いて「煮込み」も一口。中身は牛肉のいろんな部位。筋肉、メンドレン、肺、時々ハチノスなども入っているとのこと。赤味噌で濃厚そうに見えますが、旨味しっかり・クドさはなし。ずーっと口に中に入れておきたいおいしさです。焼き物も煮物も、どっちもお酒が進む絶妙な濃さと旨さ。ビールの苦み・スッキリ感と、ホルモンの旨味、絶妙のバランスです。
「ホルモン、レバテキ、ミノサンドはここに来たら必ずおさえてほしいですね。で、シメにライス。日替わりメニューもあるので、毎日来ても飽きないですよ」と荒田さん。普段はカップルなど若いお客さんが多く、女性一人客も結構多いとのこと。ガード下イコールおっさんの聖地じゃないんです。安くておいしい店には若い子だってガンガン行くんです。それが高円寺女子。
オープンすぎる店で味わうホルモンとビールは、飲んでいるこっちもいつの間にかオープンマインドになって、たまたま隣の席にいた人との会話も盛り上がります。
税抜き価格で、鉄板焼き各種1皿200円、ビール400円、席料100円と分かりやすい金額なのも、酔っ払った頭にはありがたいかも！？ いつでも気軽に飲んで楽しめる、とっても親しみのわくお店でした。
（撮影◎小嶋裕 取材・文◎石澤理香子）
●SHOP INFO
店名：四文屋 高円寺ガード下店
住：東京都杉並区高円寺南3-69
TEL：03-3330-7273
営：17：00～24：00、土曜、日曜、祝日15：00～24：00（フードLO23：00、ドリンクLO23：30）
休：なし
