日本中から客が訪れる! 蒲田の名店『うえ山』の「鶏素揚げ」が旨い理由

日本中から客が訪れる! 蒲田の名店『うえ山』の「鶏素揚げ」が旨い理由
食楽web

『鳥から揚げ うえ山』鶏素揚げ(ムネ・モモ)セット

 ディープな飲み屋街として呑んべえたちに愛される東京・蒲田。ここにある『鳥から揚げ うえ山』は、鶏の素揚げの名店として、全国からわざわざファンが訪れるほどの名店なのです。もちろん、我々カラアゲニストたちにも大人気のお店です。

 女将さんと娘さんがふたりで切り盛りするお店は、白を基調とした、明るくスタイリッシュな内装。カウンター越しには調理場と、その向こうに大きく開かれた窓が。開放的で落ち着いた雰囲気です。

 一番人気「鶏素揚げ ムネ モモ セット」(1,400円)をいただきました。2度揚げしている素揚げは、湯気がもうもうと立ち上り、見ただけでカリッ! フワッ! という食感が想像できてヨダレが出てきます。

 まずはセオリー通りにムネから。ムネ肉は冷めると固くなりやすく、また濃厚な味わいのモモ肉をあとに食べたほうが満足感が高まるのです。そのムネ、柔らかくてパサつき感はなく、むしろほっくり。肉の旨みがのどの奥にじわりと迫ってきます。

 一方のモモ肉は口の中で2~3回噛んだだけで肉汁が一気に広がります。噛めば噛むほど旨みが攻めてくる印象。ジュワッ! ジュワッ! と押し出されてくるようです。火を通しやすくするため、揚げる前に肉に3カ所ほど切り込みを入れているそう。そのためどちらの部位もふっくらと仕上がっています。

希少部位・首の素揚げはサクサク香ばしい
希少部位・首の素揚げはサクサク香ばしい

 一人1個限定の「首」(150円)もいただきました。文字通り鶏の首で、一羽から数個しかとれない希少部位。軽く叩いてから素揚げしているので、サクサクと香ばしい食感です。

 さてこの鶏素揚げ、骨も柔らかいので食べることができますが、これはあえて食べずに残しておくのがポイント。残った骨で出汁をとった「骨スープ」(100円)というお楽しみが待っています。残った骨と少量の塩を水に加えて、煮立ったところにきざみねぎを入れてできあがり。

残った骨で、〆にぴったりのスープを作ってくれます
残った骨で、〆にぴったりのスープを作ってくれます

 一度揚げている骨なので、すぐに出汁が出るのだそうで、待ち時間は数十秒から1分ほど。さっぱりしていて、お酒のあとに飲むと、さっぱりと口中を洗い流してくれます。

 鶏肉の美味しさを徹底的に楽しめる『うえ山』。蒲田でおいしいお酒とからあげが味わいたくなったら、ぜひ訪れてほしい名店です。

●SHOP INFO

鳥から揚げ うえ山 外観

店名:鳥から揚げ うえ山

住:東京都大田区西蒲田7-61-13HUNCH1F
TEL:090-3572-8700
営:17:00~22:00(L.O.21:30)
休:木・日・祝

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。