小江戸で発見した絶品打ちたて蕎麦! ゴールデンウィークに食べたい川越の蕎麦店

小江戸で発見した絶品打ちたて蕎麦! ゴールデンウィークに食べたい川越の蕎麦店
食楽web

 埼玉県川越市といえば、蔵造りの建物が立ち並ぶ風景で有名ですよね。そんな川越の魅力は蔵造りだけではありません! 昭和の面影を残すレトロ建築もたくさん残されています。しかも、そのレトロ建築の店内で、打ち立ての蕎麦をいただくことができるお店が、蔵造りの街並みから徒歩5分ほどのところにあります。東上線沿線に住むライターが、おすすめのお店を紹介しちゃいます!

 今回紹介する『手打そば 百丈』は、国の登録文化財にも登録されているレトロ建築です。緑色の外壁が印象的ですが、これは銅板に緑青が吹いたもの。もともとは、昭和5年(1930)に釣具店として建てられた木造3階建ての建築で、1階が店舗、2階から上がオーナーの住宅として使われていました。

 現在は1~2階がそば屋さんになっていて、休日ともなれば開店前に列ができるほどの賑わいです。さっそく、開店と同時に店内へ!

 昔のままの床の間が残されている2階に通されました。壁に目をやると、アンティークなそばちょこ、茶碗、ぐい呑みなどのコレクションが。いずれも江戸時代中期~後期頃の焼き物で、約150個を店内に展示しているそうです。ちょっとした美術館のような趣が感じられますね。

1,512円
1,512円

 さっそく、そばを注文しましょう。メニューから選んだのは、「天ぷらもりそば」。このお店のそば粉は、そばの産地として有名な福島県の飯豊山の麓の契約農家から取り寄せて使っています。飯豊山麓は、標高が400mほど。涼しい気候がそばの生育に最適なのだそうです。

 天ぷらは、大きな海老と、なす、かぼちゃ、ししとうなど。『百丈』のそばは二八そば。滑らかな舌触りで、天ぷらとの相性もばっちりです!

 川越散策で足がクタクタなので、もう少し小腹を満たしたくなります。すると、店員さんが隠れた人気メニューを教えてくれました。それは「油揚ステーキ」(540円)。大きな油揚げを丸ごと焼き上げたものです。香ばしく、サクサクの油揚げが大人気! 写真は半分のサイズ(324円)ですが、これだけでも満腹になりそう。

300ml 540円
300ml 540円

 ああ、油揚げを食べていたらビールが欲しくなってきた! 川越といえば、地ビールの「コエドビール」が有名。琥珀色のビールが食欲をアップさせてくれます。合わせて味わいたいですね。

 最後に、建築をもう一度じっくり味わいましょう。「百丈」は、関東大震災の後に東京の下町に多く建てられた「看板建築」の代表作。道路に面した外壁を、店主の好みで華やかに看板のように飾っていることから、その名があります。川越はこうした古い建築が今も残り、しかも活用されています。蔵造りの街並みとは異なる、奥深い魅力が楽しめるお店でした。

(取材・文◎山内貴範)

●SHOP INFO

店名:手打そば 百丈

住:埼玉県川越市元町1-1-15
TEL:049-226-2616
営:11:00~17:00(LO16:45)
休:木曜
http://www.100-jo.jp/