天丼と親子丼の奇跡の融合！ 福岡『飛うめ』の名物「天とじ丼」の魅力とは？

●福岡・天神の老舗蕎麦屋『飛うめ』　そこで誰もが注文する人気丼とは？

「蕎麦屋の丼にハズレなし」そんな言葉を聞いたことはありませんか？ その真実を証明する名店が、福岡・天神の商店街「新天町」に店を構える老舗蕎麦屋『飛うめ』です。ここで絶対に外せないメニューが、天丼と親子丼のいいとこ取りをした「天とじ丼」です。

注文後すぐに到着！ 蓋からはみ出す海老天の迫力

　席について「天とじ丼」注文。お茶をすすっていると、驚くほどの速さで丼が運ばれてきました。しかし、何かが違う……。蓋が閉まっていないのです。理由はただ一つ。海老天が大きすぎるのです。

　丼からはみ出した海老の尻尾が、「早く食べて！」と誘っているよう。視覚的にもインパクト抜群で、期待感が一気に高まります。

とろっとろの卵と、重量感たっぷりの海老天

　蓋を開けた瞬間、蕎麦屋ならではのお出汁と醤油の甘い香りがふわりと広がります。丼を少し揺らすと、とろとろの卵がまるでダンスを踊るよう。

　海老天を箸で持ち上げようとすると、思った以上の重さに驚きます。お出汁がたっぷり染み込んだ衣が崩れそうで、慎重に口へ運ぶと……。

　まずは、お出汁の旨みと醤油のコクがガツンと襲いかかる。そして、卵の優しい甘さがふわっと広がり、最後にプリプリの海老が口いっぱいに躍ります。これぞ至福の瞬間！

　さらに驚くべきは、この豪華な海老天がなんと3尾も入っていること。贅沢すぎるボリューム感に、思わず笑みがこぼれます。

一味唐辛子で風味をプラス さらに深まるおいしさ

　食べ進めたところで、お蕎麦屋さんのお出汁と相性抜群の“一味唐辛子”をひと振り。ピリッとした辛味が加わることで、甘みのある卵とお出汁の旨みがより際立ちます。

　ふと隣の席に目をやると、年配のご夫婦が「変わらずおいしいわね」と微笑み合いながら食事を楽しんでいました。何十年も通い続けているのでしょう。

「変わらぬ味」と「変わらぬ空間」。それこそが、地元の人々に愛される『飛うめ』の魅力なのかもしれません。

　忙しい日常の中でも、心落ち着く一杯を楽しめるのがこのお店の良さ。食べ終わる頃には、「また来よう」と思わせてくれる、そんな温かい場所です。

　福岡の街で長年愛され続けるこの味、ぜひ一度ご賞味ください。歴史が生み出す究極の丼を食べれば、きっとあなたもリピーターになってしまうはず。