一度は食べておきたい!『孤高のからあげ』のからあげは本当に孤高の旨さだ!

一度は食べておきたい!『孤高のからあげ』のからあげは本当に孤高の旨さだ!
手前が大山鶏もも、奥右が大山鶏むね、奥左が宮崎県産もも | 食楽web

店主のこだわりが光る孤高のからあげとは?

 孤高のからあげ。この店名を聞くと、何やら強烈なこだわりを感じてしまいます。東急田園都市線・用賀駅から徒歩3分ほどの場所にある『孤高のからあげ・用賀店』は、「流行に左右されずに美味しいからあげを作りたい」と言うご主人のお店。テイクアウト専門で、タクシーの運転手さんにも大人気の名店なのです。

 まず驚くのがからあげの大きさです。通常の2~3倍はあろうかというサイズで、1個が約250g。「切断面が多くなるとジューシーさが損なわれやすいんです」とご主人。切断面を極力少なくするために大きめサイズなんですね。私がいただいたのは「大山鶏もも」(3.88円/g)、「大山鶏むね」(2.58円/g)、「宮崎県産もも」(3.48円/g)の3種類。

 片栗粉のみの衣はカリッとした食感です。肉質のやわらかさが特徴の大山鶏は、もも・むね、いずれもしっとりとしています。とくにむねは、時間をかけてしっかりと味付けをしているそうで、特有のパサつき感や淡泊な感じは一切ありません。味付けはしょうがベースでニンニク不使用。薄めの味付けです。

とろ~りと肉汁があふれてきます
とろ~りと肉汁があふれてきます

 ご主人によると「うちは惣菜屋みたいなもの。ごはんのおかずにするには、味は濃くないほうがいいんです」とのこと。そのためスパイシーな刺激の強い味付けはしていないそうです。なるほど、だからニンニク不使用、しょうがで十分なんですね。むしろあっさりさわやかで、子どもにも人気のようです。

 お話をうかがえばうかがうほど、ご主人のこだわりが次々と飛び出してきます。衣に小麦粉を使わない理由を聞いたところ「アレルギーの人がいるでしょう? とくに子どもさんなんかね」という答えがきっぱりと。こちらのお店では卵も乳製品も使っていないそうです。そのせいか、沿線の二子玉川や三軒茶屋などから、わざわざ車でやってきて「子どものお弁当に入れるから」と買い求めていくお客さんも多いのだとか。

 店名の“孤高”の文字には、こだわりのほか、人へのやさしさもにじんでいるような気がしました。

●SHOP INFO

孤高のからあげ・用賀店 外観

店名:孤高のからあげ・用賀店

住:東京都世田谷区用賀4-2-1
TEL:03-6320-1418
営:11:00~22:00(売り切れ次第終了)
休:なし

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。