わざわざ行きたい!信州蓼科高原の『オーベルジュ・エスポワール』はジビエ好きの楽園だった

わざわざ行きたい!信州蓼科高原の『オーベルジュ・エスポワール』はジビエ好きの楽園だった
食楽web

 東京から車で2時間半、わざわざ食事をするために出かけたい店があります。ここは有数のリゾート地、蓼科高原。ドイツのブレーメン地方の街道名をつけた、メルヘン街道沿いに広がる森の中に佇む『オーベルジュ・エスポワール』。宿泊施設を兼ね備えたフランス料理店は、ジビエ界で最も注目を浴びるシェフの一人、藤木徳彦さんがオーナーシェフを務めています。

 美味しい食事と宿泊施設が一緒になったオーベルジュ・スタイルはフランスではポピュラーですが、日本ではまだまだ少なく、こちらはそのスタイルを楽しめる貴重なオーベルジュ。本格フランス料理が味わえるのはもちろん、今話題の信州ブランドのひとつである“信州ジビエ”がコースで楽しめる、素敵な森の中のオーベルジュなんです。

今注目の信州ブランド。“信州ジビエ”と地元の食材

 周囲を山に囲まれた長野県は、栄養価の高い木の実などの豊富な山の恵みを食べ、理想的な環境で育った野生の鳥獣が入手できるという恵まれた土地。その種類はシカやイノシシ、キジなどの野生鳥獣がさまざま。ジビエは冬のご馳走で、狩猟期間は11月15日から3ヶ月間、野ウサギをはじめ、山鳩、真鴨、キジなどの鳥類がとれます。

 また、鳥獣駆除対象のイノシシ、シカは1年中食べられ、特に夏の信州の鹿はとても美味しいのだとか。その豊富な食材を、藤木さんが腕をふるって至極の料理にします。「昔より冷凍技術が格段に進化を遂げ、血抜きなどの処理の向上によって、美味しい肉が入手できるようになった」と語る藤木さん。ジビエ=臭い、というのは昔の話なのです。

 そして、店で使う野菜は、スタッフが出勤前に近隣の契約農家へ毎朝通い収穫しているそう。その日いちばんおいしい食材を収穫するのは、調理担当スタッフはもちろん給仕担当のスタッフも同様という徹底ぶり。そんな給仕スタッフだからこそ、今日の美味しい食材について、自分の言葉で生き生きと説明してくれます。付け合わせの野菜について尋ねても「ちょっと聞いてきます」なんてことはなく、今朝の収穫の状態、さらに来週収穫できるものまで正確に答えてくれるんです。これにはちょっと感動!