
旨み濃厚な新潟名物・カレー味の半羽揚げの実力やいかに?
新潟県の新潟市・三条市を中心に食されているご当地からあげ・半羽揚げ。鶏肉を縦半分にさばき、下味を付けずに揚げるもので、首都圏では“半身揚げ”とも呼ばれますよね。新潟ではカレー粉などをまぶして食べることが多いといいます。「からあげにカレー粉?」と思われるかもしれませんが、新潟では一般的。カレー味のからあげが日常的に食されているようなのです。
そのカレー味の半羽揚げを東京で楽しめるのが、新小岩にある『からあげバルハイカラ』。ここで、からあげグランプリで金賞を4回受賞している名物の〈半羽揚げ・880円〉をいただきました。
オーダーすると「20~30分ほどかかります」と店員さん。大きさもさることながら、2度揚げしているため時間がかかるのでしょう。その間は他のおつまみでビールを飲みながら待つことに。この待っている間がまた楽しい。カウンター越しにからあげが揚がる音に耳をすませるのもいいですね。
いよいよ出てきました。350gあるとのことで、見た目も圧巻。カレーの香りが食欲を刺激してくれます。塩ダレのみで味付けし、揚げたあとにカレー粉と秘伝のオリジナルスパイスをまぶしています。テーブルに置かれた“半羽揚げの食べ方”に従って、モモと手羽元をはずしていきます。しっかりと揚がっているので、ホロホロと崩れてくれるのが嬉しい。
まずはムネ肉から。あっさりしていますが、鶏ムネ特有のパサつき感はなく、柔らかくて美味しい。衣は歯ごたえを楽しめるほどのジャリジャリした食感で、口の中ですぐに柔らかくなってとろけていきます。モモ肉はプルンとした弾力ある食感。全体的に肉には余計な味付けをしていないため、鶏肉本来の濃厚なうま味がガツンと迫ってきます。この旨みの強さに驚かされました。
そういえば、新潟と言えばカレー好きな県民性で有名ですよね。そんな土地柄が生み出したカレー味のからあげは、新潟が誇るべき郷土料理。他エリアでも、もっともっと食べる機会が増えていくといいですね。
●SHOP INFO

店名:からあげバルハイカラ・新小岩店
住:東京都葛飾区東新小岩1-2-14
TEL:03-5875-7039
営:17:00~翌2:00
休:月
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。