マクルーバの正解が知りたい

今回オーダーしたのは、マクルーバがメインのコース(3850円)。ソフトドリンクもついています。なお、アルコール飲料は扱っていません。
中東料理はコースで5000円以上の店が多いのでこれはかなりリーズナブルと言えるでしょう。オーナーのイブラヒムさんの「エジプトの家庭料理を気軽に食べて欲しい」という思いから、できるだけ安い価格設定にしているそうです。
「マクルーバ」の意味はアラビア語で「ひっくり返す」

さて、いよいよ主役のマクルーバがやってきました! イブラヒムさんがボウルに入れたマクルーバを持ってきて、お皿を被せて勢いよくひっくり返してドーム型に盛り付けてくれます。
アラビア語で「マクルーバ」の意味は「ひっくり返す」。マクルーバは店によって味付けも具材も違いますが、この「鍋底に茄子を敷いてご飯を炊いてひっくり返す」というところは共通しています。ひっくり返した後に、野菜をトッピングして華やかに飾りつけ。

マクルーバに入れる肉は、ラム肉かチキンで選べますが、今回は両方入れたミックスにしてもらいました。ラム肉も柔らかくておいしい!
米は長粒種のバスマティライスを使うビリヤニと違い、粒の小さい日本米です。これも店によって違うのですが、マクルーバの場合は日本米を使う店が多いようです。

味付けは、やさしくスパイスが香る程度で、全然辛くありません。シナモンの香りが強いのが特徴です。たっぷり入ったにんじん、玉ねぎなどの野菜の甘さが効いていて、優しいおいしさ。
日本の炊き込みご飯とも似ていて、親しみやすいので、刺激の強いエスニック料理が苦手な人でもきっと好きになるはず。たっぷりあったのにあっという間に完食しました!

食後のアラビックコーヒーは専用のポットで一人分ずつ淹れてくれます。カルダモンなどのスパイスが効いたヨルダン産のコーヒーです。約2杯分入ったポットでサービスされるのでお代わりできるのも嬉しい。

デザートはムハラビーヤ。通常は冷やして提供するのですが、ちょうど新しいものができたタイミングで「出来立ての温かいのもあるよ! おいしいよ」とのことだったので温かいほうをいただきました。ほんのり甘くスパイスが香る牛乳のプリンのようなスイーツでした。
一度マクルーバを食べてみたい! と思った人は、ぜひディナーコースを予約して行ってみてください。おいしいですよ!
●著者プロフィール
工藤真衣子
Photographer:人物を中心に様々な媒体で撮影。グラビア、インタビュー、プロフィール、ドラマ映画スチールなど。ライター:食レポ、レシピ記事は現地系異国メシ、珍しい食材、味のある店など個人的に好きな店や料理を紹介。新宿御苑前で写真館「スタジオ アトリーチェ」経営。