死ぬまでに一度は食べたい! 神保町最古のカレー店『共栄堂』の「スマトラカレー」が超絶にウマい理由

死ぬまでに一度は食べたい! 神保町最古のカレー店『共栄堂』の「スマトラカレー」が超絶にウマい理由
『共栄堂』の「タンカレー」 | 食楽web

●東京・神保町で80年にわたって愛されるカレーの名店『共栄堂』。令和の今も行列が絶えない名物「スマトラカレー」とは一体何なのか? 改めてその魅力に迫ります。

 例えば友人や同僚から、「ウマいカレー屋を見つけたから食べに行こう」と誘われたとします。その時、「どんなカレー?」と聞き返す人がほとんどだと思います。昭和の時代なら、カレーといえば欧風カレー一択でしたが、令和の今はカレーの種類が増えまくっているので、「インドカレー」や「タイカレー」、「スパイスカレー」など、ジャンルを特定する必要があるわけです。

 では、皆さんはどんなカレーがお好きですか? 東京には美味しいカレー屋がたくさんありますが、筆者はやっぱり「スマトラカレー」を挙げると思います。スマトラといえばインドネシアの島です。つまり欧風カレーでもなく、インドやタイのカレーでもないわけですが……。カレー好きの方ならもうピンときたと思いますが、ここで言う“スマトラカレー”とは、東京屈指のカレー街・神保町にある『共栄堂』のスマトラカレーのことです。

『共栄堂』は来年で80周年を迎える
『共栄堂』は来年で80周年を迎える

『共栄堂』は、神保町に星の数ほどあるカレー屋でも最古参の店で、創業は1924(大正13)年。筆者はここのスマトラカレーを学生時代から食べていたのですが、当時は、スマトラのカレーだという意識は全くなく、ただただ「共栄堂の黒いカレーは美味しい」と思っていました。

 改めて調べてみると、日本でスマトラカレーを食べられるのはこの『共栄堂』だけで、しかも、大正時代といえば、日本にようやく欧風カレーが浸透してきたかどうか、というタイミング。そんな時代に、すでに超レアなスマトラカレーを出していたなんてすごいですよね。なんでも、『共栄堂』の創業者が、明治の末に東南アジアを巡り知見を広めた伊藤友治郎氏より、スマトラ島のカレーの作り方を習い、日本人の舌に合うようにアレンジしたのが始まりだとか。

 その『共栄堂』の「スマトラカレー」、一体何がそんなに美味しいのか。その魅力をご紹介していきましょう。