うどんとだし醤油のシンプルな旨味に感激!

東京・東村山市にある『手打ちうどん こげら』。最寄り駅は西武国分寺線・西武拝島線の「小川駅」、もしくは西武拝島線の「東大和駅」。都心から1時間はかかる上に、どちらの駅からも歩いて20~30分。確かに東京ではありますが、ここまで遠いとは!
しかも、『こげら』の店はかなり小ぢんまりしており、周りには飲食店がほとんどないので、A氏に紹介されていなかったら、たとえこの道を車で走っても、うどん屋に気づくことなく素通りしていたと思います。

さて、店前に外待ちのはなかったので、すぐに店の扉を開けてみると、カウンター・テーブル合わせて12~13席ほどの小さな空間は満席でした。しばらく外で待って、先客と入れ替わりに入店します。
ご主人が、ワンオペでバタバタと忙しそうに切り盛りしているので、食べ終わったお客さんは、「ごちそうさま~」と言いつつ、丼や箸を返却棚まで持っていくのがこちらのルール。どこか牧歌的でのんびりした空気が漂っています。
さっそく、メニューを見てみます。今回は、オススメの「釜玉うどん」にしようと思っていたのですが、「ごめんね。今日は釜玉、終わっちゃったんだよね~」とご主人。卵がなくなったのかもしれません。

そこで今回は、「しょうゆうどん」(冷)の中盛(約300g)と、天ぷらのげそ天、ちくわ天も注文することにしました。
さて、ほどなく登場した「しょうゆうどん」が次の画像です。

しっかりと太いうどん。端には大根おろしと青ネギ。その上からだし醤油をさらりと回しかけた一杯は、見るからにみずみずしく、つややか。絶対に美味しいやつです。
うどんを1本口に入れてみると、ツルンと滑りよく、噛むとムニュッ、ムニュッと跳ね返る弾力。さらに噛みしめていくと、顎にも伝わるしっかりとしたコシ。そして、噛むほどに小麦の風味が香ります。そこに、甘めのだし醤油のコクと風味が響いてきます。醤油は少量ですが、小麦の旨味を引き立たせる、ちょうど良い量です。ウマい!

そして、『こげら』の美味しさは、うどんだけではありません。今回、注文した「げそ天」と「ちくわ天」も驚くほど美味しかった。ゲソは大きくてプリップリ。ちくわも1本ごとで、青のりがたっぷり。大きいのでハサミが一緒に共されます。この天ぷらたちが、とにかく旨いのなんの。
大げさでなく、これまで食べてきたうどん屋の「げそ天」と「ちくわ天」の中で、ダントツの美味しさです。これがたったの100円なんて、安すぎやしませんか?

今回、うどんの量は並(180g)ではなく、中盛(300g)にしました。筆者は大食いではないのですが、食べ終わったときに、まだまだ食べられるし、おかわりしたいくらいでした。
というわけで、讃岐うどんマニアに教えてもらった『こげら』。都心から1時間以上かかっても、その美味しさ、ゆるい空気感含めて、またぜひ行きたいと思えるお店でした。
(撮影・文◎土原亜子)