食べずにいられない至極の京都冷麺とは?

『アジョシ(AJOSHI)下北沢』は、駅直結のテナントビル「シモキタウエ」2Fにあります。店内はもちろん、店頭にも席があり、休日はそこも満席。ちなみに筆者は休日の昼の3時過ぎに訪問しましたが、それでも外待ちしている人が数人いて、店内に案内されるまで約20分かかりました。スゴい人気です。

メニューを眺めると、多彩な韓国料理がずらり。ビールを飲みながらチヂミや蒸し豚を食べているお客さんもいましたが、ほとんどの人が食べているのが「冷麺」です。
その冷麺ですが、看板メニューの「京都冷麺」(1210円)をはじめ、辛い「ビビン冷麺」(1320円)、「京のネギ味噌冷麺」(1210円)など、計5種類あります。辛いもの好きの筆者としては、おとなしそうな色合いの「京都冷麺」よりも、真っ赤な「ビビン冷麺」に惹かれてしまいますが、やっぱり「京都冷麺」を食べることに。

というのも、テーブルの横に麺への並々ならぬこだわりを記した説明書きが貼ってあったからです。スープも、目利きされた黒毛和牛から出汁をとって、ものすごくこだわって作っているようです。実際、スマホで口コミを調べると、麺は言うに及ばず、スープを絶賛している声がとても多いんです。

オーダーしてから麺を打ち始めるので、「京都冷麺」は出来上がるまでに少し時間がかかるとのことでしたが、思ったより早く、10分足らずで運ばれてきました。

キンキンに冷えた器に、たっぷりの冷麺。そして黄金色に輝くスープは、シャーベット状と液状の半々になっています。麺の上にはキュウリ、大根の漬物、牛肉のチャーシュー、九条ネギ、ゆで卵。別皿には、カラシと赤いタレ。お店の方から、「赤いタレは味が濃いので、少しずつ入れながらお試しください」とアナウンスがありました。
さっそくスープを一口。ひんやりした口当たり。その冷たさの先に、舌の上でじんわりと響いてくるクリアな旨味。牛のエキスがギュギューっと凝縮していて、目が丸くなるほど美味しい! 麺をすする前に、このスープの旨さに思わずのけぞってしまいました。
そして麺。細くて繊細なビジュアルですが、噛むと、その伸びと弾力に驚きます。細い麺にスープがしっかり絡み、噛みしめるたびに、麺とスープのダブルの旨味がじゅわ~っと口中に広がるのです。

前述した壁に貼られた説明書きに、「アジョシの麺は生きています」と書いてあったのを思い出しました。「最高の食感を味わえるのはわずか5分」とも。実際に食べてみると、その新鮮さがよくわかります。
しばらくそのまま味わった後、別皿に共された赤いタレとカラシを投入してみることにしました。

このタレを少しずつ加えていくと、これがまた最高の味変になるんです。辛いだけでなく、深みもあって、心の中で「旨い、旨い」の喝采が止まらなくなります。あまりの旨さに、思わずタレをおかわりしてしまいました(タレのおかわりは無料)。
最後にはスープが真っ赤になりましたが、美味しすぎてスープも一滴残らず飲み干してしまいました。
まとめ

麺量もたっぷり入っているので、これ1杯でかなり満足できます。〆に食べるなら、2人でシェアするくらいがちょうどいいかもしれません。
ほかの韓国料理メニューも気になりますが、筆者は次回もおそらく冷麺を食べると思います。全力で向き合いたくなるほど絶品なんです。未体験の人は、ぜひ一度食べることをオススメします。
(撮影・文◎土原亜子)