東京で死ぬまでに一度は食べたい『室町砂場』の元祖「天ざる」の魅力とは?

東京で死ぬまでに一度は食べたい元祖「天ざる」の魅力とは?【室町砂場】
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●日本橋の『室町砂場』といえば、「天ざる」「天もり」発祥の店として知られる東京を代表する老舗蕎麦店。今回は、こちらの名物を実食。一度は食べてみたい老舗の蕎麦の魅力をご紹介します。

『藪』、『更科』と並ぶ江戸前の三大蕎麦の一角を成す系譜『砂場』。日本橋に店を構える1869(明治2)年創業の老舗『室町砂場』もその一つです。暑い日が続くと、冷たいそば×天ぷらでおなじみ「天ざる」をつい頼みたくなる、という人も多いと思いますが、何を隠そう、こちらが「天ざる」の発祥店なのです。

 天ざるの提供を始めたのは戦後、1945(昭和20)年ごろ。その前から温かい天ぷらそばを提供する店はあったそうですが、天ぷらが入った温かい汁+冷たいおそばという、いわゆる「つけ麺」の形態で提供したのはここが初めて。その後、これをまねて、同じく「つけ麺」の形態や、一品料理の天ぷらと冷たいせいろそばをセットのように提供する店が増えたいったそうです。

JR神田駅、またはJR新日本橋駅、東京メトロ三越前駅から徒歩3分と好立地にある。「砂場」と掲げられた看板や店先の柳が風情たっぷり
JR神田駅、またはJR新日本橋駅、東京メトロ三越前駅から徒歩3分と好立地にある。「砂場」と掲げられた看板や店先の柳が風情たっぷり

 暑い夏でも天ぷらそばを食べやすくしよう、とこの形になったそうで、当初はまかないだったものを、あまりの美味しさに「商品として提供しては?」ということで始めたのがきっかけだそう。今回は、その元祖「天ざる」をしかと堪能してきたので、その魅力をご紹介していきましょう。