審査員特別賞 普及貢献部門「松尾ジンギスカン 味付マトン」

前述したように、ジンギスカン界の定番といえばこちら。「松尾ジンギスカンがなかったら、味付けだけではなく生ラム含めジンギスカンは普及していなかったと思う。そして、安定・安心の味」というのが授賞理由とか。なお、マトンは一般的に生後2年以上でラムは生後1年未満。その中間の生後1年から2年未満の羊をホゲットと呼びます。
審査員特別賞 普及貢献部門「ひるぜん壺漬け風ジンギスカン」

もうひとつの普及貢献部門受賞商品がこちら。西日本は東日本に比べて羊肉不毛の地ですが、岡山県からジンギスカンの魅力を発信していることが評価につながりました。審査員からは「野菜との相性がよく、フルーティでおいしい。今後も西日本の羊食文化普及にご協力いただきたい」とのこと。
審査員特別賞 イノベーション部門「ジンギス缶」

味付けジンギスカンの新たな可能性を示したという点でイノベーション部門賞に輝いたのが、ユニークなパッケージの「ジンギス缶」です。「まさかの缶で驚いた。持ち運びしやすく保冷も兼ねるなど斬新。味付ジンギスカンの未来を見た」との審査員コメントです。
グランプリは別ダレ付きの傑作だった
ここからは、商品の存在以上においしさそのもので受賞した味付けジンギスカンをご紹介。全4商品あり、ラストでグランプリを発表します。
ジンギスカン応援隊賞「特選味付ラム 尾谷のらむじん」

脂が適度に乗った肩ロースを採用し、19種類の素材によるタレで漬けたプレミアムなジンギスカン。授賞理由は「お肉が柔らかく、濃厚なタレは生姜とニンニクが効いていてとてもおいしかった。たくさんの野菜と一緒に食べたい。白米もビールも進むこと間違いなしの『これぞ北海道のジンギスカン』」とのことです。
オーストラリア大使館賞「塩コロジンギスカン」

珍しい塩味で、漬込みタレには燻製岩塩、椎茸だし、本枯れ節などを使っているのが特徴。サイコロステーキのようなカットも差別化ポイントです。「スモークしたオーストラリアの岩塩と、上質なオーストラリア産ラム肩肉の柔らかなスライスが絶妙にマッチ」など、審査員から評価も高かったとか。
オージー・ラム賞「信州新町本場ジンギスカン 羊肉ロース」

「特製生ダレが絶品! 本場・北海道ではなく長野から味付けジンギスカン文化を発信していることは素晴らしく、多様性を感じる」といった審査員コメントが光ったこちら。なお、原料肉の輸入遅延のため、製造販売を一時休止しており、現時点では2022年8月から販売再開予定とのこと。同商品は元々ネット販売もしていないので、長野のスーパーなどで見かけた際は要チェックです。
●DATA
信州新町本場ジンギスカン 羊肉ロース
URLなし
グランプリ「白樺ジンギスカン」

栄えあるグランプリに輝いたのは、北海道帯広の老舗による「白樺ジンギスカン」。こちらは味付けされている上に秘伝のつけダレが別途で付き、タレのフレッシュなおいしさを堪能できる点も魅力です。
授賞理由は「その独特の風味と素材の組み合わせは、おいしく良質なオーストラリア産のラム肉と見事にマッチしています。これが『白樺ジンギスカン』がグランプリを受賞した最大の理由で、他の商品とは一線を画していました」とのコメント。
なお、新鮮な肉のおいしさが味わえるように冷凍ではなく冷蔵で届けるというのもこだわりのひとつ。試す場合は、グランプリのこちらから味わってみるといいかもしれません。
今夏の野外グルメに味付けジンギスカンを!

アウトドアブームで、バーベキューやキャンプめしが盛り上がっている昨今。今夏の野外グルメとして、味付けジンギスカンを試してみるのもオススメです。ぜひ本稿を参考に、“羊をめぐる冒険”の第一歩に踏み出してみてください。
(取材・文◎中山秀明)