サントリーの山崎蒸溜所を巡るリモートツアーがスタート。さっそく参加してみた!

こんな時代だからこそ身近になったウイスキー蒸溜所のリモートツアー

山崎蒸溜所は竹林が生い茂る豊かな自然に囲まれた場所にある
山崎蒸溜所は竹林が生い茂る豊かな自然に囲まれた場所にある

 今年2月からスタートした「オンライン・ライブ」は、テイスティング付きの有料ツアー。ナビゲーターがライブで蒸溜所を案内しながら、ウイスキーについての知識なども説明してくれます。最後にはチャットでの質疑応答もあり、ビデオを眺めるだけではなく、インタラクティブに楽しめるところも魅力のひとつ。

あらかじめ自宅にウイスキーと専用グラスが届く
あらかじめ自宅にウイスキーと専用グラスが届く

 予約の受付はWEB上からで、申し込むとテイスティング用のウイスキーと専用グラスが届き、ナビゲーターと一緒にテイスティングができる仕掛けです。ちなみに、この「オンライン・ライブ」と一緒にスタートした「360°フリーツアー」もあり、こちらは予約不要で蒸溜所を360度自由に見学できます。

世界が認めるシングルモルトウイスキー『山崎』のこだわりを知ろう
世界が認めるシングルモルトウイスキー『山崎』のこだわりを知ろう

 サントリー山崎蒸溜所の始まりはおよそ100年前の1923年(大正12)のこと。サントリーの創業者・鳥井信治郎氏が全国の候補地を巡り、その中から山崎という場所を選びました。候補地の決め手となったのが、ウイスキーづくりに欠かせない良い水が豊富にあること。山崎に使われる地下水は、軟水の中でもやや硬度が高めの水で、これが複雑な香味や重厚なモルト原酒を生み出すには最適なのだそうです。

「オンライン・ライブ」ツアーは駅から山崎蒸溜所への道をたどるところからスタートするため、実際に蒸溜所を訪ねているような楽しさを味わえます。天王山の裾に位置する山崎は、季節の移ろいがくっきりしており、自然豊か。濃い霧が立ち込めることも多く、温暖で湿潤な気候がウイスキーの熟成に適した環境なんです。

四季の気温の変化を経て、ウイスキーは熟成する
四季の気温の変化を経て、ウイスキーは熟成する

 ツアーは蒸溜所の庭を通ってエントランスへと進み、蒸溜所の中へと導かれます。やがて本日のナビゲーターが現れ、一緒に蒸溜所を見学しながら進行。通常のツアーと順路などに違いはありませんが、リアルなツアーでは覗くことができない発酵槽の中にもカメラが入るなど、このツアーならではの見どころもあります。

ナビゲーターによるウイスキーや蒸溜所の説明も楽しい
ナビゲーターによるウイスキーや蒸溜所の説明も楽しい

『山崎』がウイスキーのスタイルとして目指ざしたのは、多彩な原酒を合わせることによって描かれる複雑な味わい。そのために、木製とステンレスの二つの発酵槽やフォルムに変化を加えた幾つもの蒸溜器、多様な種類の熟成樽などを使い分け、原酒に異なるキャラクターを持たせるための工夫をしています。発酵室、蒸溜室、熟成庫などを見学することで、それがより実感できます。

形の異なる16基の蒸溜器が並んでいるのも世界的には珍しい
形の異なる16基の蒸溜器が並んでいるのも世界的には珍しい

 蒸溜所見学の最後は、お待ちかね、手元に届けられた『山崎』のテイスティングの時間です。蒸溜所の歴史や取り巻く自然環境、ウイスキーへの想いを知った上で味わえば、よりいっそう理解も深まるはず。日本のウイスキーらしい穏やかな繊細さが持ち味の『山崎』は、長く続く余韻が複雑さを含んでいるのが特長。そのままストレートで味わうのもいいですが、少し水を加えることで香りが開いてきます。

 実際に蒸溜所を訪ねているような気分に浸れる「オンライン・ライブ」は、スタートから人気を集め、毎月の予約開始と同時に申し込みが殺到しているそうです。予約は前月から開始になるので、興味のある人は早めの予約が安心です。

(取材・文◎岡本ジュン)

●DATA

サントリーウイスキー リモート蒸溜所ツアー「山崎蒸溜所オンライン・ライブ」外観

サントリーウイスキー リモート蒸溜所ツアー「山崎蒸溜所オンライン・ライブ」

参加費 3000円(送料込み・税別)
定員100名/所要時間 約60分/事前予約制

5月分の予約受付開始は2021年4月1日(木)10:00~
※先着順にて、満席となり次第受付終了。開催日時、定員などは変更になる可能性があります。
※開催日時、定員などは変更になる可能性があります。
最新情報はホームページでご確認を。
https://www.distillery-live.suntory.co.jp/

※掲載価格は税別価格です(2021年3月現在)