本格的な焼豚が本当に8分半で完成するのか?

説明書きの通りに作っていきます。用意するのは豚ロースor豚バラを約250g。今回は脂身も美味しそうな国産の豚バラの塊肉を使います。まずは豚バラをまな板に載せ、フォークで肉の表裏を各10カ所ほどブスブスと刺します。

次に「焼豚はレンジで」の商品袋の開け口を切ります。中にはタレが入っているので、そこに豚バラを丸ごと突っ込んでジッパーを閉じ、袋の上からモミモミ。タレとなじませるためによく揉みます。ちなみに、タレは醤油、砂糖、ニンニク、生姜、ごま油、塩こうじなどを合わせたものだそうです。

そして、袋を立てた状態で電子レンジに入れ、8分30秒(500W)加熱。1~2分ほどすると、キッチンに甘い醤油の香りが漂い始めます。これはかなり食欲をソソる良い香りです。レンチンが終わったら、いったんレンジの扉を開け、すぐに閉じて放置。蒸らしの工程ですね。この時間も8分ほど。
そして、完成したのがこちら。

ちょっとびっくりしました。トングでつかんだ豚バラの感触はプルンプルン! 脂身も赤身部分も美しい醤油色に染まっていて、まさにお店で売っている角煮や焼豚のビジュアルそのものです。スゴい! 思わずテンションが爆上がり。
しかし、中まできちんと火が入っているんでしょうか? 包丁でカットしてみます。切った感触もとっても柔らかく、中の肉面にも問題なく熱が入っていることがわかります。しかも中身も薄いタレ色に染め上げられ、とろとろ甘~い味と食感が想像できます。うーん、早く食べたい!

矢も盾もたまらず、豚の角煮ほどの大きさにカットしたブロックにかぶりついてみると、やや硬い。包丁で切ったときの感触は柔らかかったんですが、噛み切るのにかなりアゴを使う感じです。
しかし、これは豚の角煮ではなく焼豚(煮豚)です。焼豚といえば、もう少し薄く切るべきもの。そこで、薄切りにしてみます。

これが大正解でした。5ミリほどの薄さにカットすれば、噛み切りやすく食べやすい。そして何より、このタレがいい。噛むほどに、こうじや醤油の甘みの中に生姜やニンニクのキレが感じられ、それが肉の旨味と相まって、実に旨し。
これはシンプルにごはんの上にのっけてチャーシュー丼にしたい! と思って実際にやってみたら、これが大正解。豚肉の旨みと醤油タレの香りが白米に合いまくり。ついついご飯のおかわりが止まらなくなりました。

その後、ラーメンにトッピングしたり、炒飯の具材にしたりとアレンジもし放題。もちろん、薄切り肉をそのままお皿に並べてネギでも添えれば、立派なおつまみやオードブルの一品にもなるので、年末年始の忙しい時期にも活躍してくれそうです。
まとめ
というわけで、結論です。電子レンジで美味しい焼豚ができるはずがないと思っていましたが、そんなことはなく、かなり本格的なチャーシューがちゃんとできました。ちなみに、この焼豚をタレに漬けた状態で冷蔵保存すると、さらに味が染みてきて、どんどん美味しくなってきますよ。
(撮影・文◎土原亜子)