オリエンタルマースカレーの魅力とは?

「オリエンタルマースカレー」は、実は愛知県民の間では定番中の定番商品。筆者は愛知県民ではありませんが、いつかお土産にもらってこのレトルトカレーを初めて食べた時、「おっ、コレコレ。コレなんだよ!」と雷が落ちたような気持ちになりました。レトルトカレーもこれまでいろいろ食べてきましたが、求めていた味はコレだ、と思わず膝を打ちたくなったわけです。
味わいは、給食のカレーというか、お母さんのカレーというか、とにかく郷愁をそそる王道カレー。レトルト版は「中辛」でも、ほぼ甘口と言っていいマイルドさですが、単に甘いだけでなく、牛肉やニンジン、ジャガイモがゴロゴロと入っていて、奥深いコクとまろやかさが感じられます。昭和風にソースを少したらしても美味しい。

ちなみに発売元の『オリエンタル』(愛知県)は、昭和20年に創業。実は日本で初めてカレールウを作った会社なんだそうです。
昭和37年に、このルウバージョンの「オリエンタルマースカレー」を発売。 “マース(Mars)”というのはマンゴー(Mango)、リンゴ(Apple)、レーズン(Raisin)、スパイス(Spice)の頭文字をとった独自のチャツネのこと。
そのマースチャツネを別添えにして、ルウと一緒にじっくり煮込むタイプを開発。深いコクとまろやかなカレーが自宅で簡単にできるということで、大人気に。以来、超ロングセラー商品として愛知県民に愛されています。

カレールウの特徴は、固形ではなく粉末状であること。理由は、固形ルウにすると添加物や油脂を多く使う必要が出てくるため、「健康によくない」という配慮からだそうです。ともあれ、粉末状だからかどうかはわかりませんが、このルウで作ったカレーは、確かに、なんだか体に優しい味がするんですよ。

なお、ルウとは別に、筆者がストックしているレトルトバージョンは、最初からこのマースチャツネが一緒に煮込まれているので、手軽にコクとまろやかさの味を感じられます。
もし辛いのがお好みなら、「マースカレー 辛口」(248円)もあります。

また、辛口よりももっと辛口がいいという場合は、カルディに「甘口カレーが熟辛なカレーになっちゃう」というソースが販売されているので、一緒に購入すると、各自お好みの辛さに調節できるので便利です。

緊急事態宣言が出て、長引くおうちごはん生活ですが、この「オリエンタルマースカレー」のレトルトを家にストックしておくといいと思います。ぜひ、皆さんも試してみてください。
(撮影・文◎土原亜子)