希望とあらば点て方も教えてもらえる抹茶の試飲会とは贅沢すぎる!【Oh!マッチャブレイク】

抹茶スイーツにはなじみがあるのに、抹茶を「飲む」となると茶道のイメージが強いせいか、敬遠しがち。そう思っている方にこそ楽しんでいただきたい。コーヒーブレイクでもなければティーブレイクでもない、日常的マッチャブレイクのススメです。

希望とあらば点て方も教えてもらえる利き抹茶会とは贅沢すぎる!【Oh!マッチャブレイク】
食楽web

 前回、お気軽にマッチャブレイクしませんかと、声高らかに宣言した筆者である。抹茶=茶道。あの堅苦しくてとっつきにくいイメージを払拭し、ときどきいただく特別な飲みものではなく、コーヒーや紅茶のように気軽に抹茶を飲みましょ。毎日のランチを考えるみたいに、じゃあ、今日はどこで抹茶飲もうかって話題になると楽しいのは、私だけ?

 抹茶がいただだける場所は、いろいろあります。製茶・販売店、和菓子店、甘味処、庭園のお休み処、美術館併設の喫茶など。当然、本格的な茶室で一服も可能だが、これはいずれ紹介するとして、今回は京都に本店を構える日本茶専門店「一保堂茶舗」の東京丸の内店で【Oh! マッチャブレイク】

涼しげな白ののれんは、現在、秋の装いに衣替え。
涼しげな白ののれんは、現在、秋の装いに衣替え。

「一保堂茶舗 東京丸の内店」は京都本店以外では唯一の路面店。ここには買う、楽しむ、学ぶの3つの空間が存在する。まずは「買う」。言うまでもないが、お店でお茶が買える。抹茶だけでも常時10銘柄以上(!)。もちろん、煎茶、玉露、番茶も多彩。

喫茶室「嘉木(かぼく)」が併設されているのは京都本店とここ、東京丸の内店のみ。
喫茶室「嘉木(かぼく)」が併設されているのは京都本店とここ、東京丸の内店のみ。

 次に「楽しむ」。併設の喫茶室「嘉木」でお茶が味わえる。お菓子付きで供される抹茶は3銘柄。季節限定の抹茶も登場し、抹茶にはそれぞれ銘(名前)がついている。

 えっ、抹茶っていちいち名前があって、そんでもってそれを選べるの? はい、さようでございます。どうぞ、ご指名ください。でも、ご指名料、お高いんでしょう? といった問答は筆者の遊びに過ぎないが、銘によって風味や旨みが異なる。それに、抹茶を提供するすべての店で銘を選べるかというと、これはまた別な話。銘を選んで楽しめるのは専門店だからこそ。

この時期、店頭には秋限定の抹茶「月影」がお出まし。「月影」という銘は月に照らされた秋の夜の美しさを想って命名。軽やかな口当たりで抹茶ビギナーもすーっといただける味わいで、栗やかぼちゃなどを使った秋ならではのお菓子との取り合わせもいい。
この時期、店頭には秋限定の抹茶「月影」がお出まし。「月影」という銘は月に照らされた秋の夜の美しさを想って命名。軽やかな口当たりで抹茶ビギナーもすーっといただける味わいで、栗やかぼちゃなどを使った秋ならではのお菓子との取り合わせもいい。

 というわけで、本日のマッチャブレイクはこちらの喫茶室にて、となりそうなものだが、それはまた別の機会に。えっ? じゃあ、どこで? 少々お待ちくだされ。あともうひとつ「学ぶ」についての説明が残っていましたよね。

 気づかない人も多いが、店舗内にはお茶の淹れ方、点て方を学べる空間「R100(ルームイチマルマル)」があり、定期教室などが行われている。知っているようで意外と知らない日本茶のあれこれを楽しく学べるとあって毎回あっという間に定員に達する。

試飲会(利き茶の会)は予約不要。ショッピングの合間でも、お仕事帰りでもふらりと気軽に立ち寄れる。
試飲会(利き茶の会)は予約不要。ショッピングの合間でも、お仕事帰りでもふらりと気軽に立ち寄れる。

 さらに定期教室のほかに、ほぼ毎月開催しているのが試飲会「利き茶の会」。早い話が店舗で扱うお茶の無料試飲会。テーマは多彩で、じっくり学ぶ定期教室とは異なり、予約なしのお気軽さと無料で本格的な日本茶の世界に触れることができる大変ありがたい企画だ。

秘密のお部屋のような「R100」へのアプローチ。奥の間で抹茶だけの贅沢な利き茶会が始まっていた。
秘密のお部屋のような「R100」へのアプローチ。奥の間で抹茶だけの贅沢な利き茶会が始まっていた。

 9月の試飲会のテーマは「抹茶」。ということで、大変長らくお待たせしました! 本日のマッチャブレイクは「R100」にて。試飲会レポは次回に続く…。

●DATA

店名:一保堂茶舗 東京丸の内店

住:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1F
TEL:03-6212-0202
営:11:00~19:00
※次回の利き茶の会のテーマは「とことん煎茶!」。10月25日(水)13~19時。詳細はHPにて。

●著者プロフィール

取材・文/笹森ゆうみ

ライター。太宰治の短篇『不審庵』を読んで茶道に興味を持ち、茶道教室に通い始める。茶の湯はお稽古やお茶会でしか触れられないものではないと強く思い、日常生活でお茶を喫する時間を楽しむようになる。お酒の次に抹茶が好き。