最高のコーヒーの原点は豆選び! “美味しい豆”の選び方とは?

最高のコーヒーの原点は豆選び! “美味しい豆”の選び方とは?
食楽web

 美味しいコーヒーを入れるうえで抽出道具や豆を挽くミルなどが大きく影響を及ぼすことは周知の通りですが、根本のところ肝心の豆についても知っていなければ美味しいコーヒーはできません。

 識者のなかには「生豆の段階で、コーヒーの味は7割決まる」という人もいるほど、美味しい豆を見つけることが、とりもなおさず美味しいコーヒーの土台となるんです。

 しかし、プロではない私たちにとって豆選びは本当に難しいもの。最初からすべてを覚えることは難しくても、美味しいコーヒーに出会ったら以下の条件についてチェックしてみると、選びの基準が見えてきますよ!

豆の品種

 大きく分けると「アラビカ種」と「ロブスタ種」に分けられ、私たちが飲んでいる多くが「アラビカ種」。「ロブスタ種」は缶コーヒーなどによく使われています。「アラビカ種」は、さらに「ティピカ種」「ブルボン種」「スマトラ種」などに細かく分かれ、それぞれ味の特徴も違うので、飲んだ後に調べておくと好みの種が分かりやすくなります。

生育環境/収穫された農園

 一般的にコーヒーは、標高の高い地域での栽培が向いており、昼夜の寒暖差によって味わいが引き締まると言われています。以前はそれが「エチオピア」「ブラジル」など、ざっくりとした国単位で分類されていましたが、スペシャルティコーヒーの普及により、農園単位で豆が購入できるようになっています。農園がどういうロケーションにあり、どのような生育方針で豆を育てているか情報をチェックすると、好みの味と生育環境との因果関係が見えてきます。

精製方法

 コーヒーの実は、熟するとさくらんぼのように赤く変化し「コーヒー・チェリー」と呼ばれます。このチェリーの果肉を除去して豆の状態にすることを精製と呼びますが、この方法も「ナチュラル」と呼ばれる天日干しから、水槽で除去して乾燥させる「ウォッシュド」まで様々あるんです。一般にはウォッシュドのほうがクリーンな味わいになると言われるため、好みの豆がどう精製されたか調べてみるとより楽しくなりますよ。

 とはいえ、すべての知識を頭に入れてから豆を買おうと考えると、難しくてどれを選べば良いか躊躇(ちゅうちょ)してしまいますよね。豆にこだわる多くのお店が、上記のような情報をオープンにしているので、まずはそういうお店でさまざまな品種・生育環境・精製方法の豆を飲んでみて、好みの味わいを探り当てていくのも、自分らしいコーヒースタイルを確立する方法のひとつですよ。

●著者プロフィール

文/木内アキ

北海道出身、東京在住。“オンナが楽しく暮らすこと”をテーマに、雑紙や書籍、ウェブなどで人・旅・暮らしにフォーカスした文章を執筆。料理はヘタクソだが食べるのは大好き。目標は「きちんとした自由人」。執筆活動の傍ら、夫と共に少数民族の手仕事雑貨を扱うアトリエショップ『ノマディックラフト』を運営中。
HP:http://take-root.jp/