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かしこい道具さえあれば、腕はなくともおのずと料理のレベルはアップする。道具で楽しむ・道具でラクする料理エディター、Amiyumiの “道楽料理”。
フォンデュと聞けば、まず頭に浮かぶのが、スイス料理の「チーズフォンデュ」だろう。エメンタールとグリュイエールのチーズを白ワインで溶いたソースに、小さく切ったパンや野菜をつけて食べる料理だ。
そのときに使うのが、「フォンデュ鍋」。上は小鍋、下はウォーマーになっていて、中に小さなキャンドルをセットして使う。キャンドルの熱でソースを温めながら楽しむのだ。このフォンデュ鍋だが、バーニャカウダにもぴったりである。そういえば、「バーニャカウダポット」という商品も出ているのだが、ふたつの違いを聞かれてもよくわからないので、どっちでもよいと言っておこう。
ご存知バーニャカウダは、アンチョビ、にんにく、オリーブオイルをベースにしたソースに、さまざまな野菜をつけて食べる料理で、これがまたワインと実にあう。ソースは、特に苦味のある野菜と相性がいいので、キャンドルの灯りに癒されながら、ちょっと大人なディナー気分を味わうのにぴったり。とはいえ、にんにくも効いていることだし、私は休みの前日にしとこうかな。

さくっと作れる「バーニャカウダ」のレシピ
本格的なバーニャカウダのソースを簡略化した、さくっと作れるソースが魅力。
材料(2人分)
にんにく……3かけ
アンチョビペースト……大さじ1・1/2*
牛乳……大さじ3
オリーブオイル……大さじ3
生クリーム……大さじ4
*缶や瓶詰のアンチョビフィレを使う際は、6〜8枚を細かく刻む
(野菜)
かぶ……1個
姫にんじん……4本
姫大根……2本
セロリ……1本
チコリ……4枚
ロメインレタス……2枚
*野菜はお好みで
作り方
1.野菜類は食べやすい大きさと長さ(長めがよい)に切る。
2.にんにくは芽を取り除いて、すりおろす(かたまりが残ってもOK)。
3.小鍋に牛乳、「2」のにんにくを入れて、弱火にかける。
4.沸騰してきたら、オリーブオイルとアンチョビペーストを加えて混ぜ、さらに2~3分煮る。次に生クリームを加え、たまに混ぜながら2〜3分煮る。
5.フォンデュ鍋にソースを移して加熱する(キャンドルを灯す)。
6.野菜を盛りつけ、ソースをつけていただく。

フォンデュ鍋がひとつあれば、チーズフォンデュはもちろん、チョコレートフォンデュ、オイルフォンデュなども楽しめる。
●著者プロフィール
写真・文/Amiyumi
東京都出身・多摩地区在住。料理エディター歴20年。手掛けた書籍や雑誌は数知れず。日々翻弄される仕事の合間の休息地として自宅キッチンとキッチン道具をこよなく愛する。