てんこ盛りなのに、あっさりしている天丼

お昼はご年配のお父さんとお母さん、そして娘さんの3人で店を切り盛りしています。娘さんがお客さんから注文をとり、それをお父さんに伝え、お父さんは天ぷらを揚げ、継ぎ足しのタレにさっとくぐらせると、お母さんがご飯をよそって仕上げて、『天鈴』の「天丼」が完成します。
正面から見ると、手前に大きなイカ天が敷かれ、その上にシイタケ天、インゲンのかき揚げ、海苔天。そしてその後ろには、大きなエビ2本が隠れています。まさに、天ぷらてんこ盛りです。

一つひとつの天ぷらでよく見ていただきたいのは、まず衣です。素材に合わせて絶妙な衣の量をまとわせてあり、サクサクッとした食感で、さっぱりしていて、何も言うことがないほどパーフェクト! ちなみに使っている油は、ゴマ油と大豆油だそうです。
そして、創業以来継ぎ足して使っているという天丼のタレは、甘すぎず、あっさりしているのですが、ものすごく深みがあって。また、お母さんが炊いたご飯は、米粒一粒ひと粒の食感がしっかり残り、天ぷらの油とタレの染み具合が最高です。量はたっぷりですが、女性の方もぺろり。最後までくどくなく、また、食べ飽きることなく軽快に食べ進められるんです。
