いよいよ3日目。「カット」「チョコレートがけ」「個包装」して完成!

そして最終日となる3日目。前日に冷蔵しておいた生地を、スライサーで縦横にカットします。生地一枚からおなじみのミルフィーユが162本も作れるのだそう。

カットされたミルフィーユは、そのままチョコレートがけの機械「エンローバー」へと移動。チョコレートの滝をくぐり、風をあてて余分なチョコレートを吹き飛ばしたら、次の滝を通過。再び風をあてて表面を整える……という“二度がけ”が行われます。
あくまで主役は“チョコレート”。二度がけがおいしさの秘訣
「当社は“チョコレートがおいしいミルフィーユ”をコンセプトにしているので、主役はチョコレート。風を当てることでほどよくチョコレートがなじみ、薄くなめらかに仕上がる、これがおいしさの秘密です」


クーリングトンネルから出て金属検出機を通過した後、二列に分かれて二台の色包装機に振り分けられます。1台で1分間に250個包装しているそう。

包装後は空包装がないか人の目で確認し、計数機で段ボールに300個ずつ入れます。こうしてチョコレートミルフィーユが完成!
ミルフィーユにブラックペッパー? ワインにも合う驚きのマリアージュ

見学後は、定番ミルフィーユ「チョコレート」「ストロベリー」「アーモンド」、さらに先ほど木村さんがセレクトしたできたてを試食しました。やはりできたてのチョコレートの香りは格別で、すべての工程のこだわりが分かった後だけに、おいしさもひとしお。

また、今回はミルフィーユの新たな魅力とおいしさの可能性を広げるマリアージュが提案されました。まずは、ストロベリーのミルフィーユにブラックペッパーをかけて味わうというもの。意外な組み合わせながら、カカオ×ペッパーという2つの香辛料、甘さ×スパイシーが絶妙に調和し、一気に大人のスイーツに。
![「アーモンドミルフィーユ」に「カカオアイスデザート」をトッピング [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/07/20250716-merycyoco15.jpg)
また、同社の「カカオアイスデザート」と「アーモンドミルフィーユ」をマリアージュした「冷やしミルフィーユ」は、生チョコレートのような口どけのカカオアイスデザートと、さくさくのミルフィーユのコントラストが至福の味わい。軽やかなミルフィーユだからこそ、さまざまな食べ方が楽しめるんですね。

「当社のパイは、バターを折り込みながら層を重ねていく折りパイ製法で、層の数は144層。ほどけるような軽い食感で、チョコレートの味や口どけを邪魔しないよう設計しています」と話すのは開発担当者の笹瀨斉美さん。
チョコレートについてのポイントは2点。1つ目は、ミルク、スイート、ホワイトの3種すべてがミルフィーユ専用に開発されたオリジナルであること。そして2つ目は、チョコレート二度がけの工程です。
「一度目だけではチョコがきれいにのらず、二度がけすることで、口に入れたときにふわっとやわらかく溶けていく食感を実現しています。時間をかけてたどり着いたこのチョコレートの味こそ、当社が誇る自信作。チョコレートとパイのおいしさ、その両方を楽しんでいただければと思います」(大石茂之さん)
細部までこだわりが詰まった、メリーチョコレートのミルフィーユ。トッピングや冷やしミルフィーユで、暑い夏もおいしいひとときを味わってみてください。
(撮影◎編集部、取材・文◎松永加奈)
●DATA
メリーチョコレートカムパニー
https://www.mary.co.jp/