
●別府温泉郷の中にある明礬温泉の『岡本屋売店』で、「地獄蒸しプリン」と「地獄蒸したまごサンドイッチ」を味わう幸せ。

1日1000個を販売するという地獄の?プリンを求めて、はるばる出かけたのは大分県の別府温泉。無類のプリン好きの筆者にとっては、どうしても一度食べてみたかったのが明礬(みょうばん)温泉の『岡本屋売店』で販売されている「地獄蒸しプリン」です。
鉄輪、別府、観海寺、明礬(みょうばん)など八つの温泉地からなる別府温泉郷の中で、最も標高が高いのが「明礬温泉」。この山あいの温泉の売店は、週末ともなると行列必至で、平日でも多くの人で賑わっています。その人気の秘訣を探るべく、明礬温泉に行ってきました。

岡本屋売店のある明礬地区は、江戸時代より硫黄やミョウバンと共に湯の花を採取していた地区。世界で唯一ここだけの湯の花小屋が今も残り、国の重要無形民俗文化財に指定されています。またその美しい景色は、鉄輪(かんなわ)地区とともに別府の湯けむり・温泉地景観として国の重要文化的景観にも指定されています。お湯の色は白濁で、硫黄の香りが漂う力強い温泉です。

大人気の売店を経営するのは、創業は明治8年、150年の歴史を誇る「岡本屋旅館」。一度は泊まってみたい憧れの宿で、自家源泉のお湯は青みを帯びた白濁色。このお湯はその美しさから「奇跡のミルキーブルー」と呼ばれています。

この売店の周りは、温泉地ならではの「地獄*」に囲まれていて自然が織りなすダイナミックな景観を見られます。岡本屋の敷地に設けてある「明礬地獄」(200円)売店利用者以外ならどなたでも入場可能。食事の前後に散歩できるのもいい感じです。
*活火山や温泉地などから高温の蒸気や熱湯が噴出する所を地獄と呼ぶ
