神の島と呼ばれる神秘的な無人島「雄島」を散策しよう

雄島は東尋坊の沖合に浮かび、1300万年前の溶岩でできた周囲約2kmの無人島。東尋坊からは車で約5分のところにあるので合わせて訪れましょう。
無人島でありながら、朱塗りの橋がかかっているので歩いて渡ることができます。
天気がいいと、青い空と海、緑生い茂る無人島、赤い橋のコントラストが一層鮮やかに浮かび上がり、美しい。未知の世界へ誘うような橋を、海風を受けながら渡っていく心持ちが、ワクワク感とハラハラ感で満ちていきます。

橋を渡り切ると、大きな鳥居がお出迎え。両脇に鎮座する狛犬の土台の岩は、雄島を形成する岩(流紋岩)で作られています。
雄島は、昔から「神の島」と崇められてきた神秘的な島。鳥居を見上げしばし、鬱蒼とした緑の島に圧倒されます。
未だ手付かずの自然が残る無人島は、大湊神社を巡るだけもよし、島内をぐるっと一周できる約1.2kmの散策路をゆくもよし! さて、島内へ入ってみましょう。
雄島が“神の島”と呼ばれるワケ。その伝説とは

島の入り口は、いかにも無人の神の島といった吸い込まれそうな佇まい。まるでジブリの映画に出てきそうな神秘的な雰囲気。謎のひんやりとした空気が心も体も包み込み、一歩踏み入れたら、何者かに姿を変えるような気さえしてきます。ひやっ。

島内に入ると、ひんやりとした神聖な空気。ヤブニッケイの原生林が生い茂る島は美しい陰影に包まれていて幻想的。
あ、たぬき!
人がいても逃げる様子もなく、野生の君はゆっくりと横切って行きました。たぬきくん、神の島では住まい方も違うものですね。
そして78段の階段を登ると、その先には、「大湊(おおみなと)神社」の拝殿が現れます。

西暦650年の歴史を誇る古社は、無人の中で静かに海を見守っています。
雄島はなぜ、神の島と呼ばれているの?
それは越前の最も突出した地の利に位置し、姿の美しい雄島を神聖な「神島」として周辺の人々から崇められてきたそう。また、大湊神社の大神などが弓矢で異国の軍船を退治したという伝説から、弓矢の神としても崇められ、海上の安全や豊漁を見守る存在に。今でもそれらを祈願し、「雄島祭り」が開かれているそうです。

この神社の一角には、海に向かってたてられた東尋坊を望む鳥居も。


雄島橋の袂にある食堂&喫茶「マリンハウス雄島橋」。ロードサイドらしい風情もフォトジェニック。こういうお店でのんびりとするのも、いいものですね。