「五香粉香る魯肉スパイスカレー」

オーダーから5分ほどでカレーが到着。漂う香りの中に五香粉が間違いなくいます(笑)。ちなみに公式サイト内のCM動画によると、五香粉のスパイスは八角、花椒、唐辛子、クローブ、クミン、コリアンダーの6種類を使用しているとのこと。八角が一番わかりやすい香りを漂わせています。

ご飯の頂点付近にジェンガのブロックを思わせる魯肉がごろっと鎮座し、ルーの中には細長く切られたタケノコ、薄切りの椎茸の姿が確認できます。ルーの味から確認したいところですが、魯肉から聞こえる「カモーン」の声に抗うことができず、スプーンで魯肉を拾ってまずはひと口。甘くて柔らかい! 食べると同時に、豚バラの旨みと煮汁の甘すぎない甘味が口いっぱいに広がります。

この流れでルーの味を確認。スプーンですくってひと口。辛い……。オーダーの際に辛さの度合いを「普通」でお願いしましたが、明らかに通常の「普通」よりも辛く感じるのは唐辛子とクローブによるところが大きいようです。そして鼻からスーッと八角と山椒、クミンの香りが抜けていきます。辛味や旨みだけではない味の奥行きや立体感は、スパイスに聡くない筆者でも「五香粉によるものなんだろうな」と理解できる味わい。すごく美味しいです。

ルーに入っている細切りのタケノコは、魯肉と同じ優しい甘さとシャキシャキの食感が心地よく、スライスされた椎茸も旨みと食感がアクセントに。そしてご飯の山の端の方に盛られた高菜漬けが、福神漬けとはまた違った味わいをプラスしてくれます。もちろん魯肉も、ヒリッとスパイシーでクセのある香りを纏ったルーと非常によく合っています。こんなことならご飯の量を大盛り(350g)か特盛り(450g)にしておくんだったと後悔しつつ、ガツガツとかっ込んであっさりと完食。ごちそうさまでした!!
まとめ
五香粉とココイチのカレーがここまで好相性だったとは、全く想像していませんでした。カレーの味を殺さず、またカレーの味に負けないバランスに行き着くまでには、恐らくかなり苦労したんじゃないでしょうか。本来の組み合わせになる魯肉の方に五香粉を感じさせてもよかったのに、魯肉は「甘い味わいの豚角煮」として独り立ちさせてカレールーの方に寄せたのも、素晴らしい判断だったように思いました。ハマる人は、滅茶苦茶ハマりそうな味です。五香粉、ゆくゆくは辛味の調節や「とび辛スパイス」と同じようなレギュラーポジションに収まってくれるといいなあと感じた次第です。
ココイチのカレーが持つポテンシャルを五香粉と魯肉がより一層の高みへと昇華させているといっても、決して過言ではない「五香粉香る魯肉スパイシーカレー」。ぜひ早めに最寄りのお店に足を運んで、他にはない至高の味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
(撮影・文◎河西まさあき)
●DATA
五香粉香る魯肉スパイスカレー
期間:2024年3月1日(金)~ ※4月以降なくなり次第販売終了
販売:一部店舗を除く全国の『カレーハウスCoCo壱番屋』
https://www.ichibanya.co.jp/