●広島県に眠るご当地グルメを色々調べてみた
広島といえば、お好み焼きや尾道ラーメンなど、全国的に有名なグルメが多数ある、グルメ県です。ですが、全国的に知られているグルメはほんのごく一部。そこで、今回は広島生まれ広島育ち、現在東京在住のライターである私が、今まであまり紹介されてこなかった広島でしか食べられない・買えない限定グルメを厳選し、改めてご紹介します。
【その1】広島県民が熱狂する幻の魚!「メンタイの刺身」
広島県民がよく食べるお魚が「メンタイ」というお魚です。深海魚・ヨロイイタチウオのことで、東日本ではヒゲダラと呼びます。広島では、一般的なお魚で、お刺身で食べることが多いです。筆者は、この「メンタイ」の刺身に勝る刺身はない、とひそかに思っています。そのくらい美味しいです。タラに似た身でありながら、全く別物。匂いも臭みもなく、歯触りは「サクッ」とした感じです。その上品で淡白な風味は、心地よい歯触りと相まって、真鯛よりも上という人がいるほどです。近年、海水温の上昇で、メンタイの漁場が北上してしまいました。そのため、広島でも「幻の魚」になりつつあります。
関西では主に「昆布締め」で食されることが多いそうですが、絶対に刺身でご賞味あれ。初めての触感、風味に驚くこと間違いなしです。広島来訪の際は、地元の鮮魚店か太田がスーパーなどで探してみてください。
【その2】大人から子供まで長く愛される「がんす」
「がんす」とは何ぞや? 謎めいた言葉に、首をかしげる方も多いかと思います。しかし、この「がんす」、広島空港でもお土産として販売されている特産品なのです。「がんす」について簡単に説明すると、ピリ辛風味のかまぼこをフライにした水産加工食品のことです。
玉ねぎと少量の唐辛子を練り込んだかまぼこは、ピリ辛具合がちょうどいい感じ。生ものなので、要冷蔵保存です。ただ、あまりにも美味しいため、一度パックを開けたら一気に食べ切る方が多いのではないでしょうか。そんな「がんす」は、そのまま食べるのが一般的です。酒の肴にはもってこいですが、お弁当のおかずにもよく使用されていることから、広島では子どもにもなじみの深い食品といえます。
【その3】広島でメジャーな牛乳といえば「砂谷牛乳(さごたにぎゅうにゅう)」!
「砂谷牛乳」は、県内ではメジャーな牛乳。スーパーなどで普通に買えます。広島県民は、毎朝配達される「砂谷牛乳」を1日1本飲むのがお決まりとなっています。味が濃くて、コクと甘みがあるので、子供から大人までみんな大好きな牛乳です。そのあまりの美味しさに大きいサイズの牛乳1本を1日で飲み切ってしまい親に叱られるというのも県民のお決まりになっていました。
そんな、ただでさえ美味しい「砂谷牛乳」の中でも、圧倒的な人気を誇るのが、写真のコーヒー牛乳。どちらかというとあっさり目なのですが、そこがいい! 喉に甘みが残りません。そのため、がぶ飲みOK。おそらくこのコーヒー牛乳も、その日のうちになくなるはずです。
【その4】どこか懐かしい味「デンマークロール/ダニッシュロール」
お次は広島県民が子どもの頃から食べている、大人気の菓子パンです。『タカキベーカリー』という地元のパンメーカーが製造していて、広島県民なら誰もが口にしたことがあるパンメーカーです。
「デンマークロール」は、ちょっと小ぶりな菓子パンで、いわゆるデニッシュ生地。その素朴でボソボソとした食感がたまりません。上にかかった甘~い砂糖のガナッシュとの素晴らしいハーモニーは、口に入ると幸せを感じさせるほど。
お次は円形が二つ連なった独特の形の「ダニッシュロール」。砂糖のガナッシュが記事に巻き込んであり、デンマークロールよりもねっとりと甘め。デンマークロールじゃ物足りないという人は、こちらを選ぶことが多いです。紹介した二つの菓子パンは、いずれも素朴で懐かしい見た目で、口に入れると、なんだか幸せになれる不思議な菓子パン。お店で見かけたら、つい食べたくなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回紹介したのは、ほんの一部。広島ならでは、現地でしか味わえないグルメはまだまだあります。旅行や出張で広島行った際はこの記事を参考にして、現地でしか食べられない買えないグルメを探してみてください。
(撮影・文◎吹上恵美子)