驚きの食感! 店主おすすめ「海老と野菜天せいろ」

まずは、お店のおすすめメニューを注文。太麺のため、茹で時間が16分ほどかかるので料理が出てくるまで少々待ちます。うどんは薄く茶色がかっており武蔵野うどんのようですが、食べると全くの別物! 表面は優しい柔らかさを感じ、中はモチモチで弾力があります。九州出身の筆者は思いがけず出会えた久しぶりのもちっとしたうどんの食感に感動。太麺ということもあり、噛むたびに小麦の香りが口の中に広がります。

出汁にはいりこや天然真昆布、さば節、宗田節、2種類の鰹節が使われており、しっかり旨味エキスが出ているのが分かります。味自体は若干薄めなので、うどんの小麦の味を消すことなく、出汁とうどん、どちらの良さも楽しめました。
天ぷらはサクサクで、さっと出汁に沈めても食感が失われないほど。モチモチのうどんの合間に食べれば、良い食感のアクセントになりますよ。
溢れ出る旨みの虜に! イチオシの「鴨汁せいろ」

筆者のおすすめは断然こちら。食べた瞬間に思わず目を見開いたくらい、鴨の風味が強いのです。ここまで肉そのものの旨みが濃い鴨肉は初めて食べたかもしれません。使われているのは青森県産の津軽鴨ロースで、下処理をした後、冷たいうどんのつけ汁につけて低温調理しているそう。店員さん曰く、鴨好きのお客さんからも好評なんだとか。
さらにつけ汁の中にも鴨肉のミンチらしきものが入っていました。
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つけ汁自体も鴨の風味を感じるので、まさに鴨づくし。先ほどの「海老と野菜天せいろ」に比べると、味は濃いめで甘じょっぱく仕上がっていました。しかし、醤油やみりんに負けないくらい出汁が効いているのでゴクゴク飲めます。つけ汁を買って帰りたいくらいでした。1800円とうどんにしてはちょっと勇気がいる値段ですが、食べる価値は十分にあります。
調査結果

人気なことに加え、カウンター席6席、テーブル席4席と席数も少なく、さらに麺の湯で時間が長いため、想像以上に待ちます。筆者が訪れた際も、6人待ちの状態から並び食べ終わるまで1時間半以上かかりました。それでも、きっとまた食べに行くでしょう。うどん以外にも日本酒やビールなどのお酒メニュー、お酒似合いそうな単品料理もあったので、もう少し行列が落ち着いたらぜひ試してみたいところです。
(撮影・文◎佐々木 舞)
●SHOP INFO
手打ちうどん 麦ヶ丘
住:調布市仙川町1丁目33−7
営:11:30~15:00(L.O.14:30)、17:30~21:00(L.O.20:30)
休:月曜(日曜はランチのみ)
●著者プロフィール
佐々木 舞
「美味しい」を求め、毎月お給料の半分以上が食費に消える元グルメリポーターのwebライター。美味しいモノがあると聞けば躊躇なく国境も越える食マニアで、これまで食べ歩きした国は60カ国以上。日本のご飯が世界で一番好き。そんな私が見つけた絶品グルメをご紹介します。