【検証】肉の量はほぼ同じ!? 吉野家の牛丼は「並」に比べて「大盛」・「特盛」は一体何が増えているのか?

並盛、大盛、特盛の順に増量されるのは玉ネギ?

左から並盛、大盛、特盛
左から並盛、大盛、特盛

 テイクアウトしてきたのは、並盛448円、大盛635円、特盛800円の3つ。まず並盛と大盛、特盛の順に容器がちょっとずつ大きくなっていきます。

 蓋を開けてみたら、やはり並盛に比べ、大盛と特盛は大きな玉ネギが目立ちます。まずはそれぞれ、肉だけを取り出してみましょう。それが次の画像です。

左の並盛の玉ネギは小さく、ほんのわずか。大盛の玉ネギは大きいのが2枚程度。それに比べて特盛の玉ネギはかなり多い
左の並盛の玉ネギは小さく、ほんのわずか。大盛の玉ネギは大きいのが2枚程度。それに比べて特盛の玉ネギはかなり多い

 案の定、特盛の玉ネギの量が多すぎやしませんか!? 先日、店内で食べた特盛と同じ結果です。つまり、店を変えても、テイクアウトにしても特盛の玉ネギ量は非常に多いということがハッキリしました。

 さらに、ここでキッチンスケールを使って3つの「肉量」、「ごはん量」も計ってみることにします。結果は以下の通りでした。

・並盛:肉69g・ごはん258g(玉ネギ小さめ3枚)
・大盛:肉69g・ごはん300g(玉ネギ大きめ2枚)
・特盛:肉84g・ごはん386g(玉ネギ大きめ13枚プラス小さめ5枚)

 まさかの結果です。並盛と大盛の肉量はまったく一緒(!)。つまり、吉野家の並盛と大盛の違いは何かというと、ごはんが42g増え、玉ネギが少し大きくなること、だったわけです。

 そして、特盛の肉量も注目してください。並や大盛の69gに対して、特盛は84g。差は15gです。これ、実は肉2枚に相当する重さです。つまり、並と特盛の肉量の差はたった2枚なのです。

肉2枚は約15g。上の写真は、皿の重さ(6g)が加算されて21gと表示されています
肉2枚は約15g。上の写真は、皿の重さ(6g)が加算されて21gと表示されています

 ここでもう一度、価格を確認してみましょう。

・並盛:448円
・大盛:635円
・特盛:800円

 並盛⇒大盛は、玉ネギとご飯が増えるだけで、187円も高くなっています。さらに並盛⇒特盛に至っては352円も高くなります。肉は2枚しか増えていないのに。ランチタイムはごはん大盛り0円の定食屋も多いので、ものすごく高価な感じがしてきますよね。

まとめ

こちらはお店で注文した「大盛」。こちらも「並盛」に比べると、玉ネギの量が明らかに多くなっています。ただ肉の量はさほど変わらず(食楽web)
こちらはお店で注文した「大盛」。こちらも「並盛」に比べると、玉ネギの量が明らかに多くなっています。ただ肉の量はさほど変わらず(食楽web)

 というわけで、並盛⇒大盛⇒特盛。このサイズアップで何がわかりやすく増えているのかというと、「ごはんと玉ネギ」の量だと判明しました。牛丼だから当然、肉が増えている、と思ったら大間違いです。

 ところで「アタマ大盛り」(ごはんは並盛で肉大盛り・596円)というのもあります。あれは「大盛」の量のアタマが並盛に載っているわけですが、今回の調査では、並盛と大盛の肉量は一緒だったので、「アタマの大盛り」も、ただ玉ネギが多くなっているだけなんでしょうか……。謎です。

(撮影・文◎土原亜子)