どこが一番ウマい? 吉野家・松屋・すき家の「豚汁」を食べ比べてみたら全然違ってた!

どこが一番ウマい? 吉野家・松屋・すき家の「豚汁」を食べ比べてみたら全然違ってた!
食楽web

●調査内容:牛丼屋チェーンで追加オーダーできる豚汁。どのチェーンが一番優れているのかを、食べ比べて調査してみる!

 まだまだ続くこれからの寒い季節。栄養をしっかり摂りつつ体を温めるのにもってこいの汁物といえば、やっぱり豚汁です。でも、豚汁を自分で作るとなると、豊富な具材の購入や調理も結構な手間がかかるものです。

 手軽に豚汁が食べたいという時に重宝するのが、牛丼チェーン店。安価で気軽に豚汁を楽しむことができます。牛丼チェーンの場合、おおむね牛丼などのメインに追加注文するカタチで豚汁をいただくことが多いと思いますが、各社ごとにどんな違いがあり、どこが一番優れているかまではよくわかりません。

 そこで今回は、牛丼チェーンで販売されている豚汁に注目。『吉野家』、『松屋』、『すき家』で豚汁のみを食べ比べしつつ、どこが一番優れているかをご紹介したいと思います。

200円オーバーと高めだが、具沢山で満足度高めの一杯! 『吉野家』の「とん汁」

『吉野家』の「とん汁」217円(税込)
『吉野家』の「とん汁」217円(税込)

 まずは『吉野家』の「とん汁」から紹介します。今回紹介する3チェーンの中で『吉野家』の「とん汁」は唯一の200円超え。この点は正直ハードル高めに感じますが、具材がふんだんに使われており、肉、にんじん、玉ねぎ、大根、ごぼう、こんにゃく、れんこん、里芋、ねぎなどの野菜がゴロゴロ入っています。

野菜の旨みが口いっぱいに広がります
野菜の旨みが口いっぱいに広がります

 さっそく口にしてみると、出汁と味噌がバッチリ効いていて、味は濃いめ。しかし、野菜の出汁のおかげで、こってりしていながらもくどくなく滋味深い味わいです。もちろん、煮崩れなどしていない豚肉本来の味わいも素晴らしく、おそらくは弱火で長時間優しく煮込まれた一杯なのではないかと思います。

 単品でのオーダーは200円超えですが、セットメニューの味噌汁を「とん汁」に変更する場合は、安価で注文することもできるので、ぜひお試しいただきたい一品だと思います。

これ目当ての利用する人もいるほどの隠れ看板メニュー!『松屋』の「豚汁」

『松屋』の「豚汁」190円(税込)
『松屋』の「豚汁」190円(税込)

 続いて、『松屋』の「豚汁」。ネットでの評価によると、『松屋』の「豚汁」は「牛丼チェーン店No.1の味」とも言われるほどで、これを目当てに『松屋』を利用する人もいるとか。確かに見た目からして濃厚そうな「豚汁」で、寒い日にいただきたくなります。

濃厚でこってりとした味わい
濃厚でこってりとした味わい

『吉野家』の「とん汁」よりも、脂が多く、豚肉の出汁のインパクトが強めです。濃厚でこってりとした口当たりで、具材は、お肉、玉ねぎ、にんじん、大根、れんこん、ねぎ、豆腐などです。これらの出汁が複雑に絡み合い、強いインパクトを与えている一方、具材が煮崩れせず、しっかりと形が残っているところを見ると、やはり『吉野家』同様、長時間丁寧に煮込まれた一杯なのではないかと思います。

『松屋』の「豚汁」は確かに旨みたっぷりの美味しさで、これだけでもご飯のおかずになると思いました。こちらもセットメニューの味噌汁を追加オーダーで「豚汁」に変更することができるので、ぜひ一度トライしてほしい「豚汁」でした。

こってりしていそうで、実はあっさり!『すき家』の「とん汁」

『すき家』の「とん汁」190円(税込)
『すき家』の「とん汁」190円(税込)

 最後は、『すき家』の「とん汁」を紹介します。単品オーダーでは、『松屋』と同じ税込190円ですが、他と同様、セットメニューの味噌汁を「とん汁」に変更する場合はもう少し安い価格で収まります。

手作り感が嬉しい一杯(食楽web)
手作り感が嬉しい一杯(食楽web)

 さっそく口にしてみると、『松屋』の濃厚な「豚汁」ともまた違い、『すき家』ならではの強めの出汁が口の中に広がります。しかし、こってりとした濃厚さではなく、あっさりとした奥ゆかしい味わい。この辺は『すき家』ならではのものだと思いました。ただし、入れてくれた店員さんの目分量にもよるかもしれませんが、「とん汁」の具材は牛丼チェーン3社の中で最も少なかったのが残念。

『吉野家』、『松屋』の「豚汁」にはないさつまいもなどが入っているのですが、こういった食感と味わいをもっと強く感じたかったのも正直なところです。逆にいえば、『すき家』の「豚汁」もまた、その味わい自体はかなり美味しかったということでもあります。

調査結果:濃厚でこってりとした味わいではやはり『松屋』、美味しいが具材をもう少し増やしてほしい『すき家』、安定した味と量なら『吉野家』!

 ここまで『吉野家』、『松屋』、『すき家』の豚汁を食べ比べしました。どの豚汁も美味しくいただけましたが、やはりダントツで美味しかったのは『松屋』でした。濃厚なパンチと旨みを強く感じ、この一杯だけでご飯のおかずになる豚汁でした。また、『すき家』の「豚汁」も味わい自体は素晴らしかった一方、店員さんのさじ加減だったのか、具材がやや少なめだったのが残念でした。『吉野家』は、やはり優等生的で、安定した味と具材の物量感があり美味しかったですが、単品で200円オーバーという高値だったのが少々残念でした。

 ただし、重ね重ねにはなりますが、いずれの豚汁もかなり美味しかったことには変わりがありません。まだしばらく続く寒い季節に、ほっこり体を温めてくれる「豚汁」。ぜひお近くのお店で食べてみてくださいね。

(撮影・文◎中西ふみえ・松田義人)