こってり唐揚げは意外なほど穏やか味だった!

新生「こってり唐揚げ」を食べる前に、以前の唐揚げを思い出すべく、以前スマホで撮っていた写真をチェック。写真を眺めるだけで、あのカリッカリでジューシーな味が蘇ってきます。

では、いざ注文です。以前は、「鶏の唐揚げ定食」だったメニューは、生まれ変わって「こってり唐揚げ定食」(1280円)という名称に変更されていました。内容はラーメン、ごはん、唐揚げ4個がセットになったもの。その構成は同じですが、新しい定食には「にんにく薬味マヨネーズ」というソースが別添えで付いています。ちなみに定食のラーメンは「こってり」か「あっさり」か選べますが、もちろん「こってり」をチョイスしました。
そして登場したのがこちらです。

一見、よくあるビジュアルの唐揚げ。以前の醤油味の唐揚げと比べると、色も衣も違います。色は薄めだし、衣は以前よりちょっと厚くなったような気が。思わず「うわ、全然違う!」と心の中で叫びます。

ちょっと不安になってきましたが、卓上に、「こってり唐揚げの美味しい召し上がり方」というトリセツがあるのを発見。それにはこう書いてありました。
(1)まずはそのまま食べて、(2)次ににんにく薬味をつけて、(3)続いてマヨネーズをつけて、(4)さらにこってりスープにつけて、(5)お好みの組み合わせで、あなただけの味をお楽しみください
オーケー。では言われるがままに食べてみます。こってり唐揚げを箸で持ち上げると、半分に切れ目が入っていました。切れ目の入った唐揚げって見たことありません。肉汁とか出ないんでしょうか…? とにかくパクリとかじってみます。

まずはカラッとした衣の食感がきて、さらに柔らかい肉に歯が当たると、口のなかでジワジワと味が染み出し、最後にジュワ~ッと肉汁が出てきます。以前のタイプは、口の中が切れそうなほどカリッカリの衣を突破した次の瞬間にはいきなり肉汁がジュワッ、という二段構えの感じだったので、食感自体が違います。

そして味はといえば、非常にまろやかで優しい! 以前は醤油やニンニクの尖った感じがあったのですが、それがない。これはまさに、こってりスープに漬けたことによる変化でしょう。非常に穏やかであり、コク深い。そして何より切り込みが入っているにも関わらず、やっぱりしっかりジューシー。そこはかとなくジャンクさもある。おお、イイじゃないか。美味しい!
興奮冷めやらぬまま、次はにんにく薬味につけて食べてみます。

この薬味、とにかく最高でした。唐揚げとの相性がバツグンなんです! ピリ辛でさっぱりしていて、まろやかなからあげをピリッと引き締めてくれます。この薬味があったら何個でも食べられそうです。そしてこの薬味のおかげで、唐揚げ自体の味わいもワンランクアップします。少しやんちゃでジャンクだった唐揚げが、少し大人になって上品な雰囲気をまとい始めた…とでもいいましょうか。
さらにこの薬味にマヨネーズをミックスすると、これまためちゃくちゃ美味。マヨネーズ好きは止まらなくなるかもしれません。

ここでふと気づいたんですが、もともとの天一の鶏の唐揚げは醤油などの風味が強く、単体で食べて満足度が高いタイプでした。一方、この新しくなった「こってり唐揚げ」の場合、“こってり”という名称ではありますが、調味料の味はそこまで強くなく、旨味だけをUPさせたタイプと言えそうです。だからにんにく薬味やマヨによる味変がハマるわけですね。
そして最後は、トリセツのおすすめ通り、ラーメンのこってりスープにこってり唐揚げをつけて食べる“ダブルこってり”を試してみます。これは筆者は昔からやっていた食べ方ですが、新しい唐揚げではどうなるんでしょうか。

結論から言えば、これはもう間違いなく美味。しかも、こってりスープに漬け込んで作った唐揚げなので、スープとの相性は言わずもがな。ただ、以前の唐揚げは、こってりスープをソースのごとくつけて食べるのが美味しかったのですが、新生の「こってり唐揚げ」は、こってりスープにドボンといれて、唐揚げ自体にしっかりからませて食べるのが美味しい。ちょっとした違いですが、それだけ、こってりスープとの親和性が高いということなんです。
調査結果
というわけで、筆者は「こってり唐揚げ」の美味しい食べ方の中で、もっとも美味しかったのは、にんにく薬味をつける食べ方でした。これはラーメンの味変に似て、旨みやキレが増すだけでなく、唐揚げ自体の旨さがよりくっきりと浮き彫りになります。さすが、こってりを知り尽くした天一がつくる薬味は一味違いますね。ちなみに、このにんにく薬味をこってりラーメンに入れても美味しくて、この薬味のお代わりが欲しくなったほど!
ともあれ、天一の唐揚げが生まれ変わって「こってり唐揚げ」になったことで、天一の楽しみ方がさらに増えたことは間違いありません。みなさんもぜひご賞味あれ。
(撮影・文◎土原亜子)