かしわ天と同じ味付けで揚げるからあげはウマいのか?

茹でたてうどんに濃いめのつゆ。そこに刻み柚子をのせた鬼おろし。鬼おろしとは、一般的な大根おろしよりも粗めにおろしたもの。ゴロッとした大根の食感と大根本来の風味が感じられます。なすの揚げびたしに、大きめのからあげが3個も盛り付けられています。これはからあげ好きにはたまらないうどんですね。

試しにからあげのみ別盛りで提供してもらいました。ちなみに単品の場合は1個110円です。ガリザク系食感の、やや厚めの衣です。最近は薄衣がからあげのトレンドですが、だしの染みやすさを考慮しているのでしょう、その逆の方向で勝負しています。

味付けは、丸亀製麺の定番・かしわ天と同じ特製にんにく醤油ダレを使用しているとのこと。ややあっさりめの味付けです。なお、かしわ天はムネ肉を使っていますが、からあげはモモ肉。衣は片栗粉のみで、しっかりと2度揚げしているそうです。
特製ぽん酢だれ&うどんのつゆがからあげの味を劇的に変えてくれる!

いざうどんへ。まずはつゆをひと口。濃いめですが、すっきり&さらりとした口当たりです。うどんは表面のなめらかさに改めて感激。ツルリとしていて、スルスルと口の中に入っていきます。鬼おろしをからめれば、大根のほんのりした苦味とシャキッとした歯ごたえが爽やかなことこの上なし!
からあげには特製ぽん酢だれとゴマがかかっており、少しつゆにひたっています。ひと口ガブリといってビックリ。プレーン状態で食べたときとはまるで違います。衣がつゆをいい具合に吸って、味わいが格段にレベルアップしている印象。厚衣である理由もよくわかりました。プレーンとは“別人”のような変身ぶり。さすがはうどんのために開発されたからあげです。

だしの風味、そして軽めの甘みと酸味が衣と肉にじんわりと拡散していきます。からあげ自体の味付けがあっさりめだったのも納得。つゆの味と一体となって初めて真価を発揮するわけですね。特製ぽん酢だれとつゆのおかげで、衣がいい塩梅にしっとりしていて、これは後を引く旨さ!
うどんとの相性を研究し尽くして生み出されたからあげ。これはプレーンで食べるのはもったいない。ツルリとしたコシのあるうどんを食べすすめるほどに、盛り付けられたからあげにつゆがじんわり染み込んでいき、味わいが倍加するという最高の組み合わせ。期間限定と言わず、ぜひ定番化してほしいと思うほど美味しいからあげでした。
(取材・文◎松本壮平)