レモンサワーを愛する人々へ。門前仲町の名店『酒肆一村』がこだわりすぎている!

名物「レモンサワー」が5種類!『酒肆一村』のレモンサワーが旨い理由とは?
名物レモンサワー。左から「名代」、「塩味」、「甘み」、「辛み」、「苦み」。「苦み」は900円、それ以外は800円で楽しめる | 食楽web

江戸情緒を残しながらも、老舗をはじめ多くの酒場が軒を連ねる門前仲町。そこで愛される日本酒と季節料理の名店「酒亭 沿露目(ぞろめ)」の姉妹店が「酒肆一村(しゅしいっそん)」。“居酒屋以上、BAR未満”を標榜し、レモンサワーにとことんこだわるお店に、美味しさのヒミツを探りに行ってきた。

 店主・大野尚人さんは元・一般企業の営業マン。会社員時代から飲み歩きが趣味で、門前仲町界隈にも足繁く通っていたという。飲み歩く日々の中、下町酒場で飲むレモンサワーに魅了され、同じく通いつめたオーセンティックなバーで、ジントニックの美味しさに開眼した。この両者をフュージョンしたのが、「酒肆一村」で出されるオリジナルのレモンサワーだ。

 一般的に、レモンサワーは甲類焼酎で造られるが、「酒肆一村」ではジン(ビーフィーター)をベースにしているのが特徴。「ジントニック」へのオマージュなのだ。グラスには、ざっくりと大きな氷が二つ。「市販の氷よりも冷たいマイナス20度で締めているので、一口目のキレ感が研ぎ澄まされ、水っぽさを最小限に抑えられるんです」と大野さん。さらに、トニックウォータ─にほどよく炭酸水をミックスすることで、よりすっきりとした口当たりを実現している。

 レモンサワーを主役に立てた理由は、同店が「居酒屋とバーの中間」を目指したお店だから。
「味覚を鍛えて、日本人の味覚偏差値を上げたい」との考えから誕生したレモンサワーは5種類。ジントニックをベースにした「名代」、酒粕塩のコクにより味にキレを増す「塩味」、ドイツのハーブ酒ウンダーベルグを使った「苦み」など、いずれも絶妙としか言いようのない味加減。レモンサワーの進化系がここにある。