至極のムネ肉からあげは感激必至の旨さ!

まずはセオリーに従ってムネ肉(サクふわ)から。その名の通り、サックリした食感の衣ですが、一瞬トロリとした舌ざわりも感じます。そして何より驚いたのが、その衣に包まれたムネ肉の柔らかさ! 歯が衣と一緒に肉にスイスイと沈み込んでいきます。
旨みの溶け出した肉汁と衣があっという間に一体化してくれて、下手なモモ肉よりも美味しさを感じます。とにかく肉がふんわり柔らかくて旨みが強い! さらにかすかに感じる魚介系ダシの風味。数種類のダシをブレンドしているとのことで、和のテイストを醸し出してくれて、ご飯も進みます。

味変でおろしポン酢をつけると、味の印象がガラリと変わります。軽い酸味が味をシャキッと引き締めてくれるんです。マイルドな味わいに、ちょっとシャープな感じが加わって、これまた絶妙に美味しいです。
しかしこのムネ肉、下処理がすごく丁寧にされていることに感動します。店員さんによると、モモ肉よりも時間をかけて処理しているそうです。ムネ肉からあげは、モモ肉と同じように調理しても美味しくはなりません。ムネ肉の特性を熟知した上で調理をしているのでしょう。
さて、ムネ肉からあげの美味しいお店は、モモ肉も当然美味しいというのが筆者の自論。そのモモ肉は、クリスピー感のあるカリッとした歯ざわりの衣です。味付けは正統派のモモ肉からあげという印象で、醤油の風味を巧みに抑えて、肉の旨みを引き出しています。期待通りの美味しさに、大満足のランチタイムとなりました。

このカリじゅうからあげは1個(120円)から、サクふわからあげは2個(120円)から追加オーダーもできます。ごはんの大盛りは無料、おかわりは100円。からあげでしっかりランチをしたいときにオススメですよ。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。