史上最高峰の「昭和系オムライス」を新小岩の町中華『五十番』で食べてきた

史上最高峰の「昭和系オムライス」を新小岩の町中華『五十番』で食べてきた
『五十番』の「オムライス」 | 食楽web

 世のオムライス好きには、大きく分けて2つの派閥が存在します。「卵ふわとろ派」と「卵うす焼き派」です。前者は主に半熟のオムレツの真ん中に切り込みを入れてとろりと広げ、デミグラスソースなどをかけて出す洋食系、後者は、その名の通り、うす焼きの卵でチキンライスなどをくるみ、ケチャップで食べる昭和の町中華系です。

 そして筆者は、どちらかといえば「卵うす焼き派」に与(くみ)する者です。

 理由としては、ふわとろはあくまで「食感」に過ぎず、味わいには大きく寄与しないと思うからです。むしろふわとろ卵やデミグラスソースを作ることが至上命題になり過ぎて、見た目は美しいものの、全体の味のバランスを大きく欠き、しかもたいてい値段の割に量が少ない…。そんなモヤモヤするオムライス、最近多いと思いませんか?

 そんなある日のこと。都内のバーで友人とオムライス談義に花を咲かせていたら、年配のマスターから「君たちは新小岩の町中華『五十番』のオムライスを食ったことがあるか?」と突然聞かれました。

 いわく「昭和系のうす焼き卵のオムライスでありながら、トロ~リ半熟の良さも引き出した逸品」とのこと。ホントかよ? と一瞬思いましたが、食べてみないことには判断は下せません。というわけで後日、友人と一緒に新小岩駅に降り立ちました。目指すは町中華の『五十番』です。